昭和61年4月に木版がとはた織りを日中活動の中心とした、障害者地域作業所「よし介工芸館」が開所しました。数十年経った今、新たにアートスペースエクルを作り、今でも、絵画を中心とした創作活動に力を入れています。作品の中には、思わず賛辞を捧げたくなるほどの傑作、秀作が創出されることがあります。

作品は「個」というあなたと「存在」という無限。

障害者アートとかアウトサイダーアートという用語がありますが、美術教育やアートに関する専門的な指導を受けていなくとも、生まれつき色彩感覚や表現方法、そして、独特の視覚認識によってユニークな絵を描く方がいます。障害特性に関連してか、特にこの分野(アート)では、彼らの描く稀有な作風が注目され始め、生の芸術(アールブリュット)と言える作品群もあります。

しかし、優れた表現力があるにもかかわらず、それを発揮する機会や場が少ないために才能を開花させることなく終える方が多いのではないかと思います。
藤沢育成会では、絵画などの創作活動(表現活動)の推進に力を入れます。そして、たとえ重度の障害がある方でも、創られた作品や製品を通して、アピールすべき“個”と“存在”を発信し、大いなる社会参加と自己実現を図って頂きたいと考えています。

「創る」が生まれる場所

「よし介工芸館」のアーティストに、70歳で初めて創作活動と出会った方がいます。鉛筆とクレパスを持つと、幾何学模様のような美しい色合いの作品を描きます。所々に数字も散りばめられている独創的な作品の数々は、今、海外の展覧会でも高い評価を受けています。その方は、まわりの騒ぎを尻目に、いつでも無欲で平常心。ひょうひょうとした様子で、今日も作品を創り続けています。

アーティストとして活躍できるのは、実際は一握りの方かもしれません。でも、その優れた作品を世に送り出すことにより、障害者のみなさんの存在感を社会に向けて発信することができます。ご本人にとっても、それは社会参画であり、満足感や自信につながります。「創る」ことは、障害者の方の可能性を開花させる最先端の行為と言えるのかもしれません。

作品とともに生まれて育つ無限の可能性。 命は限り有るものですが、創られたものは永遠に私たちに問いかけ、語り続けます。 想像を越えた自由な発想が生まれる創作活動。 ここにはいつも新しい発見があります。 私は「よし介工芸館」で利用者のみなさんと「はた織り」をしています。マフラーや絨毯などの作品を、みなさん自身の手で織り上げる作業をサポートする役目です。「一緒にやろう」という感覚で接することを心がけています。 想像を超えた自由な感覚 作品で使う糸の色などは利用者の方にお任せしているのですが、中には私の想像を超えた色の使い方をされる方もいて、とても驚かされます。私のイメージと違う自由なセンス。そんなみなさんの感覚を大事にしつつ、工芸としての技術もきちんと伝えるように心がけています。 「工芸」と「アート」 できあがった作品は、本当に人それぞれ。「工芸」の商品として見ると厳しいかな、と思う作品でも、「アート」として見るとすごく面白く、評価されるものもあります。私たちは、最初こそ作品の目的を確認しますが、その後は途中で声をかける程度で、お任せしています。ご本人のペースで作業していただきます。その結果として、ご自身が意図しないところで自然に、「アート」と呼べるような作品も生まれているのです。 はた織りはとても根気の要る作業ですが、出来上がった時や評価されたときは、ご本人もとてもうれしそうです。創作は自己表現。私自身も、はた織りをしますが、自分の気持ちが自由な時は本当に大雑把な作品ができあがったりして、その時の自分を表していると感じています。長年みなさんと、はた織りを共にしている私ですが、みなさんの自己表現である数々の作品には、いつも新しい発見があります。これからもみなさんと一緒に、自己表現を楽しんでいきたいです。

「創る」を実践する主な事業所

よし介工芸館
よし介工芸館
生活介護
事業所のご紹介
湘南セシリア
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生活介護
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湘南ゆうき村
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