「狩猟採取民の休日」(湘南セシリア 妹尾 貢)

先日、テレビで「人類誕生」という番組を見ました。我々現生人類は「ホモサピエンス」という種類の生き物ですが、今わかっているだけおよそ20種類以上の人類が過去に存在し、それらは、ホモサピエンスに向かって直線的に進化して来たわけではなく、同時に複数種の人類が存在して生存競争を繰り広げ、最終的に生き延びたのが、ホモサピエンスだった、ということです。

 

 なかでもネアンデルタール人とホモサピエンスは、同時代を生き、混血さえもして、我々の中にもネアンデルタール人の遺伝子が引き継がれているといいます。その、ネアンデルタール人とホモサピエンスの決定的な違いは、「存在しないものを、あるかのように扱う能力」言い換えるなら「想像力」を発揮して、家族以上の単位の集団が共通の目的にむかって協力することができた、ということ。

 

 ホモサピエンスの特徴は「存在しないものを、扱う能力」たとえば「お金」「会社」「未来」などなど。

 

 「社会規範」もその一つかもしれません。

 

 違いを認める社会、違うことに価値がある社会、ダイバーシティ、インクルーシヴな地域など、いろいろな言い方がありますが、ここでいう「違い」とは、目に見えない、だからこそ意識化されにくい「規範」なのではないか、と思います。

 

 我々の仕事は、社会をインクルーシヴにすること。だとすれば、まずは自らの無意識な規範/価値観を相対化して、そこから自由になること、そして、互いに違っていてもそれぞれに優劣はないということを意識化して行くことではないか、と思います。

 

 

 すこし話はわかりますが、自分が趣味でしていることはほとんど、もともと狩猟採取生活を基本に進化してきたホモサピエンスの特徴のまんまであることに気がつきました。

 釣りに行く、山を散策する、バイクに乗ってどこか遠くに行ってかえってこない(現実には、渋々帰途につくのですが...)等々。

 

 現代の生活で失ったものを、無意識に取り戻そうとしているのかもしれません。

 

 

 

↓セシリアの近くにある、「石川丸山谷戸」。これからの季節は、ホタルを見に来る人でにぎわいます。

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