日記
~六年水~ (相談支援プラザ 課長/一戸 香織)
紅葉が散り始め、日に日に冷え込みが厳しく感じられるようになる今の時期を二十四節気では「小雪」と呼んでいます。
そんな季節の移り変わりを感じたい時、少し気持ちに余裕がある時は、1泊2日のあわただしいスケジュールで故郷に帰ることがあります。
いつもの高速道路にいつも立ち寄るパーキングエリアがあります。
たくさんのペットボトルや4リットルの大きな焼酎の空きボトルを持ってきている人たちが水を汲んでいます。
そのパーキングエリアで汲まれている水は「谷川の六年水」と呼ばれています。
「谷川の六年水」は谷川岳に降り積もった雪や雨が地中にしみ込み6年の月日を経て地上に湧き出したものと言われています。
水はどこでも同じ味と思っていた私ですが、喉を通るときにふと感じる水の柔らかさ、お茶を飲んだときのまろやかさを「谷川の六年水」に教えてもらいました。
その水を汲むために列に並んでいるとき、「この水が地中に入り始めた6年前私は何をしていたかしら」と考えてしまいます。
家族からは「この水を汲むときいつも同じ事言っているよね」と言われます。
でも私は「数日前に降った雨が6年後にこの蛇口からでてくるのはとってもすごいこと、6年後には何をしていたい?どうなっていたい?」と逆に質問を返してしまいます。
家族からの答えはありませんでしたが、私は6年後どうなっているのだろうかと自問自答しながら、目先のことだけを考えるだけでなく、5年後、6年後、10年後そしてその先の行動にも繋げて行かなくてはならないと考えている私でした。
小さなペットボトルに水を汲み、お茶をいれ、そして飲みながらほっとひと息つくことのできた今回の帰郷でした。
冬の始まりを感じる赤唐辛子の藁編み
この記事を書いた人
お米の産地で生まれ育ち、ご飯が大好き!おにぎりでお米の違いが分かります。微妙な力加減で、ふっくらとしたおにぎりを作れる事が密かな自慢。
具は大好きな梅干し!