日記

施設長・課長日記

「生活支援の専門性を支える」 (湘南ゆうき村・湘南だいち 施設長/妹尾 貢)

湘南だいち
湘南ゆうき村

12月に入って一気に寒くなりました。

今年度も半分が終わり、来年度に向けての準備期間に入っています。

今回は、法人で実施している研修を少し紹介させていただきます。

藤沢育成会が行っている研修は大きく分けて2種類、①一般向け研修と②職員向け研修があります。

  • 一般向け研修(神奈川県から指定・委託を受けて実施)

・サービスセンターぱるが主に担当

「知的障害者ガイドヘルパー養成研修」:年2

「行動援護従業者養成研修」年2

・湘南ゆうき村・湘南だいちが主に担当

「強度行動障害支援者養成(基礎)研修」年3

「強度行動障害支援者養成(実践)研修」年2

「行動障害の予防的支援のための研修」年2

があります。

これら研修は、法人の職員以外も参加できるので、他法人の同業の方たちと一緒に学ぶよい機会になっています。これら研修を通して、藤沢市や神奈川県の支援力の向上に貢献できればと考えています。

また、今年度からあらたに、強行研修のプレ研修的な位置付けで「行動障害の予防的支援のための研修」を、神奈川県から受託して実施しました。「予防」の言葉が示す通り、行動障害などの二次的な障害を生じないためには、支援する人たちが連携して、適切な支援を届けることが重要です。未就学~学齢期の支援者の連携のため、福祉と教育の垣根を超えた共通認識のために、今研修は、障害福祉の従事者に加えて、学校教員も受講していただけるような設定にしました。

 実施してみると反響が大きかったので、当初の想定から規模拡大し、それぞれ約100名の参加がありました。

  • 法人内職員向け研修は、法人全体研修、等級別研修、専門研修(必修・選択)資格取得研修、圏外派遣研修などがあり、私が担当している法人研修委員会は、主に専門研修(選択)の企画を担当しています。

今年度の選択専門研修は、これまでに、

 ・「地域共生社会に向けた取り組み」62

 ・「家族の想い」77

 ・「行動障害の予防的支援のための研修」726日、824日 

 ・「行動障害の予防のための意思決定支援研修」831

 ・「法人実践報告会」1022

 ・「地域生活推進検討会」1129

を実施し、このあと、1月と3月に専門研修を予定しています。

支援の現場を持ちながら、研修を受講したり、それを企画・運営したりすることは、それなりの労力を伴いますが、勉強することで仕事の質が上がり、それによって利用者やそのご家族の生活に貢献でき、喜んでもらえれば、それはまた、仕事へのモチベーションにもつながります。

研修を企画運営することは、実は受講する人以上に、自分の勉強になると感じています。内容を分かっていないと、他者に伝えることができないからです。

社会福祉・障害福祉の専門性は、生活に密着している分だけ幅がひろく、ちょっとわかりにくい部分もありますが、実は奥深く、知れば知るほど興味深いです。

職員もそれ以外の人も、面白く学んでいけるような研修になるように、法人全体で取り組んでいます。

施設長日記写真①.jpg

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(写真は、116日に、六会地区総合防災訓練に参加したときの様子です)

「爪が...」(湘南あおぞら・アポロ・法人本部事務局 課長/石田 友基)

湘南あおぞら

僕の部屋には毛むくじゃらの同居人、ウサギの琥珀君がいます。

数か月前のスタッフ日記で写真だけ紹介させていただきました。

ネザーランドドワーフという種類のウサギで、「小さい」「丸い」「耳が短い」が特徴。大人のこぶし2個分くらいの大きさです。(体重約970g)

ツンデレな性格をしており、主がかまってほしい時には、触れさせてくれず、かまってほしくないときに、絡んできます。

野生では、捕食される側の動物の為、基本的には、臆病者で警戒心が強く、警戒すると、目を大きく開き、耳をピンと立てて、後ろ足で立ったりすることがあります。

先日、日課の「へやんぽ」(部屋の中で散歩)をしているとき、テレビからの大きな音にビックリして、室内を猛ダッシュ。ここまではよくある光景なのですが。ふと絨毯に目を向けると、赤い点々が所々についており、ウサギが座っているところには血だまりが...

抱えて足を見てみると、左手の小指から出血し、爪がぷらぷらな状態に...

どうやら、走った勢いで、根本から爪が折れてしまった様子。痛みから、しばらく前足をパタパタ振っていました。

後日病院に連れていくと、人で言えば、爪の根本だけ残してすべてはがれた状態とのことでした。折れた爪を切除し、様子を見ることに。

自分の爪がはがれたことを想像すると、それだけで血の気が引きます。

爪が折れた状態でも食欲は変わらず、元気に走りまわっており、動物の逞しさを感じました。

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「風になりたい」  (  湘南あおぞら・アポロ 施設長/石塚 和美 )

アポロ
湘南あおぞら

 秋空の下、今年はたくさんの学校で体育祭や文化祭が開催されました。空の上でも皆既月食&天王星食という442年ぶりの天体ショーがあり、ワクワクした気持ちで夜空を眺め「明日も一日頑張ろう!」と元気をもらいました。

 

 藤沢育成会は11月12日に「いんくるフェスティバル」を開催しました。秋晴れの中、湘南ゆうき村の収穫祭や、秋葉台公園でのポニー乗馬会、秋葉台文化体育館大会議室での作品展、各事業所紹介や感謝の気持ちを込めた「いんくるムーブメント」などZOOMでつなぎそれぞれのイベントを配信映像で楽しむことができました。

 湘南あおぞらでは、利用者の皆さんが個性あるプラバン作りに挑戦し、おやつには湘南だいちのパンをおいしくいただきました。そして、メインイベントは湘南音学院藤沢の皆様をお迎えした音楽会を開催しました。「オーシャンゼリーゼ」や「上を向いて歩こう」など利用者の皆さんが知っている曲を演奏していただきました。湘南音楽院藤沢の皆様、ありがとうございました。数年ぶりにお客様をお迎えした音楽会となり利用者の皆さんもとても楽しんでおられました。

いんくるフェスティバル 湘南音楽院藤沢様の演奏 コピー.jpg

 いんくるフェスティバル実行委員会、それぞれの事業所の利用者・職員の皆さんが力を合わせて事業所、地域がつながることができたと実感した行事となりました。

 

 同日に近隣の村岡公民館まつりも3年ぶりの開催となり、湘南あおぞらも出店販売をさせていただき、たくさんの作品をご購入いただきました。今年の公民館まつりは小学校の校庭を使い広い場所で感染対策を行いながらの開催となりました。校庭ではたくさんのテントが並び、ミニSL乗車では子どもたちの歓声があがり、うれしい気持ちが伝わってきました。

湘南あおぞらの庭の桜も紅葉が始まり、ふと見るとつぼみが・・・。急ぎ足で秋が通り過ぎていく中で、風が心地よく感じられた一日でした。

20221112湘南音楽院藤沢様編集.jpg

~六年水~ (相談支援プラザ 課長/一戸 香織)

相談支援プラザ

紅葉が散り始め、日に日に冷え込みが厳しく感じられるようになる今の時期を二十四節気では「小雪」と呼んでいます。

そんな季節の移り変わりを感じたい時、少し気持ちに余裕がある時は、1泊2日のあわただしいスケジュールで故郷に帰ることがあります。

いつもの高速道路にいつも立ち寄るパーキングエリアがあります。

たくさんのペットボトルや4リットルの大きな焼酎の空きボトルを持ってきている人たちが水を汲んでいます。

そのパーキングエリアで汲まれている水は「谷川の六年水」と呼ばれています。

②文章前.jpg

「谷川の六年水」は谷川岳に降り積もった雪や雨が地中にしみ込み6年の月日を経て地上に湧き出したものと言われています。

水はどこでも同じ味と思っていた私ですが、喉を通るときにふと感じる水の柔らかさ、お茶を飲んだときのまろやかさを「谷川の六年水」に教えてもらいました。

その水を汲むために列に並んでいるとき、「この水が地中に入り始めた6年前私は何をしていたかしら」と考えてしまいます。

家族からは「この水を汲むときいつも同じ事言っているよね」と言われます。

でも私は「数日前に降った雨が6年後にこの蛇口からでてくるのはとってもすごいこと、6年後には何をしていたい?どうなっていたい?」と逆に質問を返してしまいます。

家族からの答えはありませんでしたが、私は6年後どうなっているのだろうかと自問自答しながら、目先のことだけを考えるだけでなく、5年後、6年後、10年後そしてその先の行動にも繋げて行かなくてはならないと考えている私でした。

小さなペットボトルに水を汲み、お茶をいれ、そして飲みながらほっとひと息つくことのできた今回の帰郷でした。

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冬の始まりを感じる赤唐辛子の藁編み

どんなことにも賛否両論 (相談支援プラザ 所長 / 小野田 智司)

相談支援プラザ

先日娘が数年かけて伸ばしていた髪を

ショートカットにしました。

カットした髪はヘアドネーションとして

美容室からとある団体ととおして

必要とする方にお届けするようお願いしました。

娘はなんらかのきっかけで

ヘアドネーションに興味をもち

数年かけて、髪を伸ばし続けていました。

お友達にも髪を

伸ばしている理由(切らない理由)は

数人しか伝えていなかったようで

ショートカットになったときは

学校の先生もお友達も驚いたようです。

さて、娘がヘアドネーションに興味を持ったことを

受けて、私もそれなりに興味を持ちました。

気軽に調べられるインターネットで

検索すると、賛否両論が...

ヘアドネーションに対して私は

良くない印象は持っていなかったのですが

良いとは考えていない理由もたくさんありました。

なるほどなぁと思う考え方もあれば

これば偏りすぎであろうと思う考え方もありました。

ふと、普段の相談支援の在り方を改めて考えると...

よかれと思ってゴールを支援者側で決めていないか、

よかれと思って調整しすぎていないか、

など、振り返っていました。

娘が賛否両論あることを知っていて

ヘアドネーションの取り組みを

行ったかどうかは分かりませんが

やりたいことをやり終えることができて

よかったです。

人はちょっとしたことを、

ぽろっと言葉にして

そのことを周りが

時にさりげなく

時に全面的に

協力することで自己実現が

なされているとも考えています。

相談支援があることで

少しでも自分らしい生活ができるといいなぁ

と、思った出来事でした。

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■写真:ヘアドネーション用の髪

さて、今週末1112()

いんくるフェスティバル2022が行われます。

テーマ

ネットでつながる・地域とつながる・未来につなげる

ということで、

今年はオンラインシステムも使用します。

終了後にはダイジェスト版の発信を行う予定です。

皆さんお楽しみに!

■表紙写真:藤沢市役所分庁舎にてアピール中!

未来に向けて  (法人事務局 事務局長 / 石川 歩)

法人事務局

先日受講した研修でのお話の中で、約100年前の人が予言した100年後の日本について紹介されていました。(1901年の報知新聞の記事だそうです。ご興味がある方は探してみてください。)

 全部で23項目あったのですが、中には「写真電話」や「市街鉄道」など、予言を超えて実現しているものもあり、「人が願ったこと、夢見るもの多くは実現することが出来る」のだと感じられました。100年後の日本、そして世界はどうなっているのでしょうか。

 

 そこまで長い期間ではありませんが、私が藤沢育成会に入職して約20年、障がい福祉の分野も法律、制度、サービス、支援方法に至るまで多くの変化がありました。

 今年度策定した、藤沢育成会の中長期計画「インクルージョンプラン」の中でも30年後を見据えての目標等が描かれていますが、先ほどの23項目に比べるとまだまだ想像力が足りない・・・と感じています。30年あればもっと出来る、くらいの意識で取り組んでいきたいですね。

 話が少しそれますが、2018年から継続しているいんくるフェスティバルを、1112日(金)に開催します。今年はいくつかの会場に分かれて行うため、限定的ではありますが各会場をリモートで繋ぎ、お互いの様子が見られるようにする予定です。

 こういった取り組みが出来るようになったのは、新型コロナウイルス対策のプラス効果なのかもしれません。遠くない将来には、より一歩進んでメタバース(ユーザーがアバターを使い活動できる仮想世界)でイベントが出来たりするかもしれない。様々な方が、それぞれの場所から参加できるようになるかもしれない、などと想像を楽しみつつ、まずは今年のフェスティバルの成功に向けて法人全体で準備を進めています。

※いんくるフェスティバル2022は、いくつかの会場に分かれて行います。秋葉台公園で行う「いんくるパーク」と、秋葉台文化体育館や近隣店舗等で行う「いんくるアート」は一般公開しておりますので、たくさんの方のご来場をお待ちしています。詳細は法人からのお知らせをご覧ください。