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施設長・課長日記
「夏の記憶」 ( 湘南ゆうき村・湘南だいち / 施設長 妹尾 貢 )
子どものころの夏の記憶は、大人になって久しい現在でも、自分の季節感に影響している。
キャンプ、虫取り、魚釣り、自転車で遠出、親戚の家で食べるスイカ、ラジオ体操
特にテニスファンでもないのに、夜更かししてテレビで見る、ウィンブルドン(レンドル、マッケンロー、ナブラチロワ)。
小学校高学年から、中高校生の夏は、水泳一色だった。
現在の子どもたちにとっては、この夏はどんな風に思い出されるだろうか?
コロナ対応に限らずヒトは、そのときどきで成しえるベストを考え、対応してきただろうと思う。
が、そのことは、時間がたってみないと評価が定まらないこともたくさんある。
我々の仕事にしても、そのときにベストと思うことに取り組むが、はたしてそれが長期的にみてどのように作用するのか、分からないこともある。
例えば、通所施設では、良かれと思って「ドアトゥドア送迎」の体制を整えるよう努力しているが、そのことが利用者から、交通機関を利用する機会を奪い、地域の人との関りが減る方向に作用してしまう現実がある。
地域社会の崩壊が叫ばれて久しいが、そのことも、日本社会が何かと引き代えに、選び取ってきたことではなかったか。
そんな状況でも、人がともに生きていくための方法を模索したくて、この仕事を選んだのではなかったか。
「頭を冷やせ! 一方で、魂の炎を燃やし続けろ!」
社会福祉領域のみならず、さまざまな分野で語られる言葉である(冷静な頭と温かい心、のほうがポピュラーか)。
自分にとって、大切な言葉である。先の見通しが悪くても、前に進むためのエネルギーを大切にしたい。
(試合中のマッケンローにも、言ってあげたい言葉である)
「地域で生活するとは」 (湘南あおぞら・アポロ・法人本部事務局 / 課長 石田 友基)
1か月ほど前、横浜市のある法人が主催していた、映画鑑賞に行ってきた。
「不安の正体 精神障害者グループホームと地域」というタイトルで、実際にグループホームで生活をしている精神障がいのある方にインタビューし、その方たちの生活場面やそれぞれの想いを集めた内容になっている。
映画の中には、精神障がいのある方が生活するためのグループホーム建設を巡って、地域住民からの反対運動が起きているシーンもあった。
法人が地域の方へ説明会を開催し、理解を促しているが、地域の方からは「私たちの平和が無くなる」「罪を犯しても裁けない人を地域に入れるのか」「土地の価値が下がる」という心無い声も多く飛び交っていたのが印象的だった。施設の建設と地域住民から起こる反対運動を「施設コンフリクト」というようで、この映画は、精神障がいのある方たちの実態を知ってもらい、地域の方が誤解している点を払拭するための啓発として作成されたとのことでした。
この映画を見て、インクルージョンふじさわを掲げ、障がいのある方が「地域で生活をするためには」「知ってもらうには」と考えることは多くあれど、地域の方がどのように思っているかということに目を向ける機会はあまり多くなかったことを感じた。今回の映画ではかなり過激な言葉が飛び交っていたが、実際に障がいのある方と接する機会のない方からすれば、テレビのニュースで流れる事件などからネガティブな印象を持たれる方も多くいることが分かった。
地域に出るために、障がいのある方を知ってもらうことは大切だが、それと同じくらい、地域がどのように思っているか、どう思われるか。ということを考えることの重要性を知る良い機会となった。
「夕凪」 ( 湘南あおぞら・アポロ / 施設長 石塚 和美 )
例年よりも早い梅雨明けで始まった今年の夏。それとともに、コロナ感染拡大となり第7波が来たとも言われています。
春先は、コロナ感染の終息にむけて、「今年はどんなことにチャレンジしようかな?旅行に行けるかな?」とワクワクしながら季節を感じてきました。猛暑とともにコロナ感染拡大となり、夏の過ごし方を改めて見直しています。
8月は孫の誕生月。物心がついたころから、お出かけにはマスク持参。お買い物や乗り物に乗るときに、「マスクつけようね」という時の心苦しさ。イヤイヤされた時もあったなあと振り返り、一段と暑い夏を迎え、コロナか熱中症か・・・同じように悩んでいる親御さんも多いと思います。小さいお子さんがマスクをしながら歩く姿を見ると切なくなります。今どきはキャラクターのついたかわいいマスクが沢山売っています。気持ちだけでも楽しくマスクを着けてもらいたい!親御さんのそんな思いが伝わってきます。太陽の下で、子どもたちの元気いっぱいな声をたくさん聞きたいものです。
夏の湘南は太陽もギラギラと輝き夏真っ只中です。今年は海の家も営業しいつもの風景が戻ってきました。部活動などの大会もあることでしょう。思い出がひとつでも多く作れますように。活気のある夏に元気をもらいながら、感染された方々へ一日も早い回復をお祈りしています。
私の夏は活動的な夏とはいきませんが、楽器の課題曲の練習や歌をたくさん聴きながら今年の「夏」を楽しみたいと思います。
大好きな松任谷由実さんの「晩夏」は夕凪の海を思い出します。
- 写真は片瀬海岸の西浜です。夕日は昼間とはまた違った海や山の姿を見せてくれます。
〜風〜 (相談支援プラザ / 課長 一戸香織)
夏本番を迎え、太陽がまぶしくジリジリと照らされる季節となりました。
先日、六会地域のお宅に伺った時、国立新美術館に行って来た話しを伺いました。
電車を乗り継ぎ乃木坂駅で降り、初めて美術館に行ったとの事でした。
80歳を超えた方が、初めて1人で美術館へ行ったこと、
そして、そこで観た作品がとても気になりました。
その方曰く、
「雨や雪はこの目で見ることは出来る。
でも、風は感じられても目には見えない。
風をどう捉えるかは人により違う、その風をどう捉えて、
どう表現しているのか知りたくて、美術館に行ったんだ」との事でした。
もともとは、絵にはさほど興味はなかったそうですが、
パンフレットを目にして、表紙の言葉に惹かれて、
美術館に行き直接観たいと強く思ったと話してくれました。
雨や雪は目で見えます。風を感じる時は、日常生活の中でどんな時か。
洗濯物が揺れている服を見た時、
カーテンが揺れている時、
草花が揺れている時、
グランドの土が舞った時など、
風が起こした現象を見て風を感じる事があります。
暑い日の涼しさを感じるのは、風が吹いた時です。
人により感じ方は様々です。
何気なく日常を過ごしている私にとって、
風をどう捉えているか考えた事がありませんでした。
その方が、パンフレットを見て行きたいと思い、行動したことは、
変わらない日常を何気なく過ごしている私にとって、
良い刺激となる話しでした。
日常生活の中で、もっとアンテナを張り、
さまざまなに感じる意識を持つ事を大切にしたいと思いました。
夏休みに入り美術館には様々な展覧会が開催されます。
ちょっと足を運んでみたいと思いました。
アンテナの張り方(相談支援プラザ / 所長 小野田智司)
相談支援プラザに異動になり
日々高齢者福祉に関する情報を耳にすることが増えました。
障害福祉の常識と
高齢者福祉の常識の違いに
戸惑いつつも
利用者の方がより安心した生活が送れるよう
日々思案しております。
3か月が経ちだいぶ事業所名やご担当の方
利用者のみなさんのお名前やご様子を
概ね覚えることができました。
所内で相談員が電話相談や訪問対応などをしているなか
対応に困ったときなどは私にも相談があります。
相談員が困るような相談は
利用者の方が困っていることなので、
利用者の方・ご家族の方の想いが
どこにあるのか相談員と確認を行います。
そのうえでとなりますが、
その想いや相談内容は多岐にわたるため...
時には所内の他の相談員に
時には他の相談支援事業所に
時には行政に
相談をしております。
この時にどこに相談をすると
困りごとが解消に向かうかは
やはり地域の情報を
アンテナを日々張っておき
情報を頭の中でも整理整頓することが大事です。
相談員同士の話していること
様々な会議で発信されていること
新聞やインターネットで発信されていることなどから
日々変化する情報を更新しています。
そして一番の情報源は利用者の皆さんの声です。
ちょっとした言葉や表情の変化に
これからも気づいていけるようしていきます。
■写真:藤沢でも田植えが始まりました
それぞれのコンセプト(事務局長 石川 歩)
先日、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いているタイミングを狙って伊豆に行ってきました。梅雨の最中ではありましたが、全ての生き物でカメが一番好きな息子が、長年どうしても行きたいと言っていたiZooを訪れることができました。
iZooは河津桜で有名な東伊豆の河津町にある、爬虫類に特化した体感型動物園です。「ライオンはいません、キリンもいません、爬虫類しかいません」のポスターのとおり、ほとんどの生き物がトカゲやヘビ、カメ、ワニなどで占められており、爬虫類好きには天国のような場所でした(嫌いな方には地獄・・・なのかもしれませんが)。
以前は伊豆アンディランドというカメ専門の水族館だったそうですが、iZooに改装して体感型動物園にしたことで来場者数が6倍に伸びたそうです。企画力と宣伝力、そして一つのことを突き詰める大切さを感じます。
旭川の旭山動物園でも、閉園寸前の状況から、スタッフの方々のスケッチをもとに、動物のありのままの姿を見せる理想の動物園を目指して改修を重ね、日本でも有数の人気動物園に復活したことはご存知の方も多いのではないでしょうか。
2022年度から、藤沢育成会では新たな5か年計画「インクルージョンプラン」が始動しました。計画が計画で終わらないよう、また計画以上のものが実現できるよう、これからの5年間が大切になると感じています。
気持ちをリフレッシュしつつ、藤沢育成会らしいコンセプトの実現に向けて、止まることなく進めていきたいと思います。
写真はiZooのリクガメさん達です。展示スペースだけではなく、通路にもたくさんのカメがいました。