日記

施設長・課長日記

サービスセンターぱる/副所長 波多江努)

数か月前、墨・筆・紙で表現する作家さんとゆっくり話す機会がありました。

その作家さんは、言葉では表現できない気持ちを何かにぶつけたいという想いで、表現方法を探していたそうです。ある時、絵画教室での活動を通じ、墨が紙に滲んでいく瞬間に心が動いたのだそうです。また、墨にはコントロールできない予期せぬ滲みに魅力があり、自分と材料の反応で作品が完成していくときの快感と不満とワクワク感など、様々な経験と感情を話してくれました。

一方、作家・アーティスト・職人という響きに強いあこがれを持っている私のモノづくりは、付加価値をつけたがるのです。モノづくりとモノがたり(福祉論④参照)だとか、完成したモノを必ず写真に収めておくとか。作っている過程に意味を持たせようとしたり、承認欲求があるような気がするのです。つまりは邪念が多すぎる...。

そして、すべてをなげうって作品を作り、犠牲を考えずにひたすら作り続ける「狂気じみた覚悟」と「異常なまでに純粋な創作衝動」のスケールが圧倒的に違いすぎるのです。

私のモノづくり観を覆してくれた彼との話は、この上ない喜びでした。すべてをなげうって作品をつくる作家・アーティスト・職人のような覚悟は芽生えませんでしたが、純粋にモノづくりを楽しむという原点を改めて教えてもらえました。

画像15.jpgこうやって自己顕示欲が出ちゃうんだよなぁ...。

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「2021年 春」(湘南ゆうき村・湘南だいち・アポロ 施設長/三嶌 悟)

アポロ
湘南だいち
湘南ゆうき村

コロナ禍において1年が経過しました。昨年の今頃は、史上初の「緊急事態宣言」が発出され、「新しい生活様式」に右往左往していたことを思い出します。最近では終息どころか、変異株の感染拡大が危惧されています。

 こうした中で、「2021年 春」を迎えました。先日、報道で「北の国から」に出演していた田中邦衛さんが亡くなられたことを知りました。この訃報を聞いたとき、子どもの頃から見ていた「北の国」からの場面が思い起こされました。そして、追悼番組の放送を観て、懐かしさと北海道の大自然の迫力と魅力に、子どもながらに北海道への憧れを思い出しました。

今回の表題は、田中さんを偲び、「北の国から」のサブタイトルをイメージしてみました。

 自然と言えば、先日仕事で長後駅付近を散策していると、住宅地の中に「地下道!?」を見つけました。その時は時間がなく、行くのは断念しましたが好奇心にかられました。ふとした日常の中に、地域や自然に触れた一時でした。

写真は、湘南ゆうき村の畑です。大根やキャベツ等、今年度も楽しみです。

特別な「今日」を積み重ねよう(サービスセンターぱる 所長/事務局長 石川 歩)

サービスセンターぱる
法人事務局

「明日世界は終わる・・・」

通勤中にイヤホンを通して流れてくる曲の一フレーズを聞きながらふと、本当に明日世界が終わるとしたら、自分は何をして過ごすだろうかと考える。私だったらいつもの、普段と変わらない休日を過ごしたい。でもきっと最初に子どもたちに「今日何がしたい?」と聞くので、その反応によって違った過ごしになるかもしれない。

こんな想像を一度は考えたことがある方も多いかもしれません。やりたかったことを思い切って実行しよう、自分の大切な人と過ごそう、思い出の場所に行きたい、など、人それぞれの想いが生まれるのではないでしょうか。

「明日世界が終わる」は極端な想像ですが、もしこれが1週間だったらどうでしょうか。1カ月だったら、1年だったら、5年だったら・・・有限だと意識することで、何気ない日常がより価値ある一日に変わるような感覚になり、最後の一日だけが特別な日なのではないことに気づかされます。プライベートもそうですが、異動などを考えると仕事はそれ以上に期限が短くなります。

今日という一日を、ほんの少しいつもより頑張ってみようと、自分を奮い立たせた一場面でした。

はるのおがわ(アートスペースわかくさ よし介工芸館 施設長 妹尾 貢)

よし介工芸館
アートスペースわかくさ

今年は、3月のおわりから4月の上旬にかけて、さくらの花が満開をむかえました。

退勤時間の薄暮の中で、少し肌寒い風に吹かれながら(バイクなので)輪郭がぼやけていく満開のさくらをみるのは、至福のひと時です。

昨年同様、今年もお花見の宴会はできませんが、地上の大騒ぎがない分、さくらの美しさが際立っているように思います。

自分がやってみたいことの一つに、「水上からのお花見」があります。

小さなボートをレンタルして、陸の喧騒を離れ、水面を下流に流されながらのんびりとさくらを眺める、そんなことをしてみたいのです。

実際にはきっと自分の操船技術では、のんびりお花見なんてことは難しく、護岸や川底の水深なんかを気にしながらブイを避けて、なんて風に忙しくて、花見どころじゃないんだろうけど、同船者には楽しい時間をすごしてもらえるんじゃないか、そんな妄想をしています。

人を乗せる前に、まずは個人練習が必要ですね。

余談ですが、サーフィンで波待ちをしながら、粉雪が降ってくるのを見上げるのも、なかなかおつなもんです(寒いけど...)。

写真は、2年前の今の時期、横浜の大岡川の様子です。

「パン工房 あゔにーる」はじまります(湘南セシリア、みらい社 /施設長 石塚 和美)

みらい社
湘南あおぞら

暖かな春の陽を感じながら、今年は例年よりも早い桜の開花となりました。

2020年度は、新型コロナウイルス感染予防対策を行いながら日常生活を送り、今年1月からの緊急事態宣言もようやく解除となり、ほっとした気持ちと同時に引き締まった思いで桜の花を見上げています。

藤沢育成会で唯一の就労支援事業所の「みらい社」。主に軽作業や施設外就労をおこなってきましたが、新しい作業としてパンの製造販売を始めることとなりました。一昨年度より計画していたパン工房。工賃アップや地域との繋がりを目的として、昨年よりパン製造販売事業を行うための具体的な販売計画をたててきました。1月よりみらい社の第2工場をパン工房にするための改修工事が始まり、3月中旬にオーブンなど機材の搬入も終わりました。4月のパン工房オープンにむけて、利用者・職員ともにパン作りの練習を行ってきました。

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お店の名前は「パン工房 あゔにーる」。フランス語で「みらい」という意味です。新しい作業としてのパンづくりに取り組む利用者の真剣な顔、パンの焼きあがった時のうれしそうな顔。焼きたてのパンをたくさんの人に食べていただけるように、利用者・職員一丸となって取り組んでいきます。販売先は、みらい社、藤沢市役所分庁舎などです(詳しくはHP参照ください)。是非みなさんも焼きたてパンを買いに来てください。

ボランティアって?(相談支援プラザ 伏見康一)

相談支援プラザ

ネガティブな告白になるが、ボランティアにちょっと疲れてしまった。もとより学生時分から楽しみや居場所感覚で時間があるときにやれる範囲で続けていたが、頼まれると嫌とは言えずに続けていたという言い方もある。

就業してからも単発で参加したりしていたが、公私混同や立場を弁えるという事が煩わしくなりだんだんとボランティア活動に行かなくなってしまった。かといって福祉以外のボランティアには食指が動かない。つまりは自ら鼓舞せねばならない呪縛から逃れたかっただけなのかもしれない。

きっと元来、ボランティア情熱度が高いタチではないのだろう。思い返してみればボランティア活動した意味など考えてこなかった。ボランティアをしてますよ、なんて思っていなかった。気の合う仲間がいて自分の心地よい居場所があった、というだけだった。

自分ができることは限られている。頼まれてもお願いされてもやれない事もある。ただ会いたい仲間がいて、好きな場所がある。きっとこの先も絶対に忘れる事のない記憶。ボランティアは他人に惑わされることではないはず。なぜだが天邪鬼な私意が前に動こうとしている。