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施設長・課長日記
日曜日の夕方(湘南ゆうき村・アポロ 課長 高橋 羽苗)
週末を自宅で過ごすようになり、日曜日の夕方にテレビを見ていることも慣れてきました。外にいることが多かった週末や、シフト制の勤務で、これまであまり実感を持っていなかった「サザエさん症候群」の感覚を持つことがあります。基本的にだらだらと週末を過ごしていることが多い私には、だらだらしていたい気分から「動く」ことの切替が苦手。
そんな時は、一週間の過ごし方を妄想しながら夕食を準備するようになりました。過ごし方は、好きなアイスを食べる事だったり、気になってる棚を掃除することだったりと様々。同時に一週間の予定も確認しますが、具体的に仕事を考えるのではなく、「今週はあれとあれと...」という程度。うまくいっていない仕事を思い出して「あぁ...」と気が重くなることもありますが、意外とふっとヒントを見つけられることも多く、「そっかそっか」と自分の中で納得できれば、私の「サザエさん症候群」は終了。自分の中でイメージが決まれば、その後はすっかり忘れてのんびり過ごします。
翌朝、職場に到着して、週末に残したメモに思いもかけなかった事柄を見つけて慌てることもありますが、ちょっとした気持ちの準備でウィークデーのリズムに戻ることができていることを感じます。妄想をすることで脳の活性化や、プラス思考になることがあると言われることもありますが、私の妄想は、切替のきっかけとして大切な時間となっています。
コロナ禍での出来事 (サービスセンターぱる 課長 鈴木保志)
5月中旬、緊急事態宣言の最中、六会日大前駅の近辺を車で走っていると、ルームミラーにパッシングをしながら近づく警察車両が映った。何?と思いながらも、すぐに先ほどの交差点で無意識に徐行で停止線を通過してしまった「一時停止違反」であることに思いあたった。すぐに停車したところ、警察官が近づいてきたため、半分ほど窓を開け5分程度で手続きを終える。運転席に座ったまま窓越しで極めて事務的なやり取りをし、最後に「気を付けてくださいね。」と一言。事故防止の文脈でよく使われる「ハインリッヒの法則(1件の重大事故の背後には、300件のヒヤリハットがある)」でいうところの、「末端の芽を摘んだ」ということでしょうか。
交通ルールを守ることは当然であるが「大丈夫だろう」という誤った判断がやがては恒常化し、無意識に安全ルールを軽んじた結果、違反に至ったのだ、と考える。
それにしてもあの短い時間の、淡々とした事務的なやり取りで、はたしてドライバーの安全運転意識に、どれくらい訴えかけるものがあるのだろうか?と思ったのも束の間、停止線を異常に意識している自分に気づく。効果絶大である。
子どものころから、「社会のルールを守らない、あるいは悪いことをすれば警察官が来る」という、身近でだれもが知り沁みついた仕組みに安心感を覚える自分がいる。
このコロナ禍で「要請」や「法的拘束力」といった言葉をよく耳にする。自主的に正しいと思うことを選択し、実行に移せる思考が求められているのだろう。
今回の出来事では、他者が介入して、行動の適・不適を判断し、行動が修正されたわけだが、これからの社会では、それに頼っていては、正しい判断・行動は期待できない。
交通違反はほめられたことではないが、今後の自分にとって、目には見えない「停止線」に、自主的に気が付いて行動する必要があると気づけた、良い機会になった。
『違和感に立ちどまれ』(みらい社課長 大澤健二)
こんにちは!みらい社の大澤です。
今回、『違和感に立ちどまれ』をテーマにエピソードを紹介させていただきます。
では、お付き合いください。
エピソード① 『深夜の停留所』
舞岡公園の森を抜け、私の住んでいる町へ続く帰り道には停留所があります。
深夜、その停留所のベンチに人影が・・・。
「ん?23:30を過ぎてるからバスなんてないなぁ」と、通り過ぎた停留所へ戻ると、おばあさんがベンチに座っていました。
車を停め、おばあさんに「もう、バスは無いけど何してるんですか?」と聞くと、「バスが来るのを待ってるんですよ」と。
「おばあさんさ、一人でここに来たんですか?」とまた聞くと、森の中の街灯を指さし「主人と一緒に舞岡公園に来たんですよ」「あそこに主人が見えるでしょ」。
その後、警察に迎えに来てもらい、私は自宅へ。きっと無事に戻るべき場所へ帰ったのでしょう。
エピソード②『二十歳です』
湘南ゆうき村からドリームハイツに向かう通りは、左右に畑が広がっています。
そして、両側の歩道には白い柵が長く続いています。
ある夜、車を走らせていると、おばあさんが白い柵につかまりながら、ゆっくりと一歩ずつ歩いていました。
コンビニで車の向きをかえて戻り、「おばさん、どこいくの?」と聞くと「家に帰るとこだよ」と。「おばあさん、家どこですか?」と聞くと、「深谷町です」と答えてくれました。
んー。・・・方向が違う。深谷町は、私の向かってた方向だなぁ。
「おばあさん、何歳ですか?」と聞くと、「二十歳です」。「おばあさんは二十歳なんですね。若いですね」。警察の車両が来るまで昔話を聞かせてもらいました。
エピソード③『迷子』
夏に、横浜駅のビアガーデンで旧友たち会う機会がありました。
私は、ちょっと遅刻して到着。横浜駅西口は、週末とあってやはり人通りが多い。
人と人がすれ違うあいだに、男の子がポツンと立っていました。ん?迷子だ。
声をかけると、「○○(弟)とおばあちゃんと来たけど、おばあちゃんたち居なくなった」と教えてくれた。「じゃあ、○○(弟)とおばあちゃんを見つけるから、おじちゃんと一緒におまわりさんの所にいって、△△君は待ってようか」。手をつないで交番に行き、状況を伝え○○とおばあちゃん探しへ。居た!きっとこの人だ!
「△△君のおばあさんですか?」そう声をかけると、その通りだった。
おばあさんに状況を伝え、一緒に交番へ。「△△君。おばあちゃん見つけたよ」と声をかけ、私はその後、旧友たちが待つビアガーデンへ。
気持ちのゆとりに左右されず、違和感があると気になり立ち止まる性分を大切に持ち続けていたいと思い書きしたためました。
「点から線へ」(湘南あおぞら 課長 石川 大助)
筆に墨を含ませる
墨を含ませた筆を硯から引き上げる
引き上げた筆を紙におく
おいた筆を求める方向へ動かす
求める地点で筆を止める
筆を引き上げる
新た地点に筆をおく
求める方向に筆を動かす
これらの動作を繰り返して形が生まれる。
単純な動作を繰り返すだけなのに思った通りに出来上がらない。
点から始まり線になり形を成しいていく過程で何かが起こる。墨を含ませすぎた、筆をおく位置が違った、筆をおく前に紙に墨が垂れた、筆に墨を含ませすぎた事で滲みが広がりすぎた、筆に含ませた墨が少なく過ぎて線にならない「こんなはずでは・・・」「ちがう」と。
難しい、実に難しいのです。
白い紙に点をうつ前からある数え切れない程のハードルを越えるためには、刃を研ぐように集中力を高め、心の内をコントロールし、完成のイメージとを練りあげ「今だ」のタイミング=「覚悟」する自分を待つのだ。始めたら止められない。意思をもって点を線に変え形を成し終えるまでの数秒から数分の間、集中を切らさずに進むのみ。
これらを体現していたのが前衛書家の井上有一だ。
茅ヶ崎市と寒川町で教師をしながら前衛書家として活躍をしていた人物がいた。墨と紙に向き合い新たなモノクロームの世界を表現していた。
数々作品を残しているが、「貧」シリーズが私は好きだ。文字が人に見えてくる。目の前に立つと、ただただ圧倒され迫ってくる迫力が半端ない。
しかし、見ているとどこか微笑ましさ、優しさを感じた。
ここしばらく大きな展覧会はなく見ていないが、機会があったら是非見たい。
今の自分は何を感じるのか目の前に立ってみたい。
~ 趣 味 ~ (相談支援プラザ 課長 一戸 香織)
あるとき、仕事で関わりのあるご家族から「趣味は何ですか?」と聞かれました。
私は「好きな事はあるのですが、趣味と言える程の趣味はないですね」と答えました。
それよりも前に、その方が着ていたセーターを見た時「手編みですね、襟元の編み方で手編みだと分かりました。素敵な編み模様ですね」と話しが弾み、また、庭の花を観て「中々上手く育たないのですが、元気に育っていますね」と育て方について話しが弾んだことがありました。
その時に、ご家族は私のことを、ずいぶんと多趣味と思い「趣味は何ですか?」と聞いた、との事でした。
仕事の中では、様々な話しのきっかけから、家族構成や家族関係、その方の歴史を垣間見る事も、それについて話す事も多くあります。私が様々な角度から伺った話から、相手の方も私の事を知ろうと思い、私を多趣味だと思った。
話しをしている中で、お互いが信頼関係を一緒に築いていたのではと感じました。一方通行になりがちだと思い込んでしまう信頼関係は、決して一方通行なのではなく、一緒に築いていく、築いているものであり、そのコミュニケーションの過程が大切だと痛感しました。
コロナウイルス感染拡大防止のため、自宅での時間をどの様に過せば良いかと思案した時、この時のご家族との趣味の話しを思い出しました。
30年前、初任給で自分のミシンを買い、いろいろな物を作っていた頃がありました!最近では「忙しい」「時間がない」という事を理由に、物作りから遠のいていました。
久しぶりにミシンを出し、ものを作る事の楽しさを感じながら時間を過ごしています。
これからも、ゆったりとした気持ちを持ちながら、自分時間を過ごして行きたいと思います。
↑の写真は「よし介工芸館の機織りカレンダー」を用いてカバンを作りました。
家にあった米袋を、カバンにして再活用です。
とても丈夫です!
『「果敢に」「謙虚に」「健康に」・・・』(湘南だいち 宗像喜孝)
ここ最近の日課として、支給された通称アベノマスクを入浴時に手洗い・消毒し、翌日、出勤前にアイロン掛けて整えてから出社しています。色々と物議を呼んでいるマスクですが、3か月近く続けていると愛着も湧いてきます。
さて、2020年度の湘南だいちではスローガンとして、「果敢に」「謙虚に」「健康に」と定め、職員に取り組みの内容を浸透するために、毎朝の各部署のミーティングの最後に、皆で唱和しています。はじめは、照れくささもあり、ぎこちない様子がありましたが、今では号令をかける職員の姿も板についてきました。
一昔前のテレビの資料映像に出てくる、ある会社の社内の一風景のようで、はじめは、個人的には抵抗感がありましたが、実際に唱和を日々行ってみると、仕事がはじまる朝一番の機会に身が引き締まる思いを感じられ、また、職場内の他職員との連動を体感できるとあって、意外に良いものだと今は感じております。
(新3K運動の取り組み内容)
※それぞれの言葉の頭文字である「K」を文字って、新3K運動と呼んでいます。
- 「果敢に」:チャレンジ精神を大切に、既存の考え方に寄らない自由な発想で業務に取り組みましょう!!
- 「謙虚に」:『実るほど頭を垂れる稲穂かな』。利用者、ご家族、地域の方々、職場の仲間に対しても謙虚な気持ちを持って接することを心掛けましょう!!
- 「健康に」:利用者・利用児の健康管理はもちろんのこと、職員自身が心身共に健やかに生き生きと働けるように、健康に心掛けましょう!!
さっそく、職員がスローガンの「果敢に」を意識してくれたのか、新型コロナウイルス禍における湘南だいちの新しい取り組みを次々に実施してくれました。
下記が、コロナ禍で取り組んだものの一例です。
- 外で遊ぶ機会が減少した園児、兄弟児を対象としたテラスの開放
- Zoomを活用した保護者・園児を対象とした在宅支援
- 働きやすさを意識した事務所のレイアウトの変更、倉庫内の整理
- 在宅勤務をするにあたってPC環境、その他の整備 などなど。
今後もスローガンの内容を意識し、職員の意識を統一するだけでなく、地域、社会に対して湘南だいちの取り組みをアピールしていきたいと思います。