日記
相談支援プラザの施設長・課長日記
アンテナの張り方(相談支援プラザ / 所長 小野田智司)
相談支援プラザに異動になり
日々高齢者福祉に関する情報を耳にすることが増えました。
障害福祉の常識と
高齢者福祉の常識の違いに
戸惑いつつも
利用者の方がより安心した生活が送れるよう
日々思案しております。
3か月が経ちだいぶ事業所名やご担当の方
利用者のみなさんのお名前やご様子を
概ね覚えることができました。
所内で相談員が電話相談や訪問対応などをしているなか
対応に困ったときなどは私にも相談があります。
相談員が困るような相談は
利用者の方が困っていることなので、
利用者の方・ご家族の方の想いが
どこにあるのか相談員と確認を行います。
そのうえでとなりますが、
その想いや相談内容は多岐にわたるため...
時には所内の他の相談員に
時には他の相談支援事業所に
時には行政に
相談をしております。
この時にどこに相談をすると
困りごとが解消に向かうかは
やはり地域の情報を
アンテナを日々張っておき
情報を頭の中でも整理整頓することが大事です。
相談員同士の話していること
様々な会議で発信されていること
新聞やインターネットで発信されていることなどから
日々変化する情報を更新しています。
そして一番の情報源は利用者の皆さんの声です。
ちょっとした言葉や表情の変化に
これからも気づいていけるようしていきます。
■写真:藤沢でも田植えが始まりました
専門職として、地域住民として (相談支援プラザ / 所長 小野田智司)
2022年、今年は藤沢育成会に入職し
20年目の節目の年です。
これまで
湘南あおぞら
サービスセンターぱる
湘南ゆうき村・相談支援プラザ
湘南セシリア
と勤務してきて、この4月より
相談支援プラザの所長として勤務しております。
これまでの19年、主に障害福祉分野において
様々な場面で経験や体験、勉強をしてきました。
その時その時
目の前にいる障害のある方が
どのような支援があるともっと楽に、
安心して生活が送れるかということを、
一定の経験や資格をもつ
専門職チームで一生懸命考えて
検討し工夫してきました。
ご家族とのやり取りでは
考え方や想いなどを推察しながら
支援について伝えるよう努めてきました。
それでもご家族の想いに
寄り添うことが出来なかったことも
あったと思います。
先日の話ですが、
ご近所の顔見知りの高齢のご夫婦と
おしゃべりをしていると
困りごとがあることがわかりました。
そのことを相談にのってくれる
とある機関のことを紹介したところ
安心されることなどがありました。
その後ご夫婦からは
こんなことを相談することなんて
思ってもいなかったし
実はどうしていいかわからなかったよ
などの話をいただきました。
相談支援プラザでは相談支援の専門職として
様々な方々へ相談支援を行っています。
その相談支援の場面で、
地域住民の当たり前の考え方も理解し
その上で専門職チームとして
相談支援をしっかりと行っていきたいと
ご近所のみなさんとの
触れ合いの中で気づいたところです。
■表紙の写真: 湘南とらい外観
一生モノの宝物 ( 相談支援プラザ / 課長 一戸香織)
何気ない日常は当たり前ではない...と感じる日々が続いています。
2022年春...
4月に入り、暖かな陽射しを浴びながら今年も変わらずに桜が咲いています。
この季節になると、
九州から引っ越して来られた方とお会いした時の話をふと思い出します。
その方は、
80年住み慣れた地を離れ、娘が近くに住むこの藤沢市に住む事を決めました。
「モノは持って行けないから最小限にね」と娘から言われ、言葉ではわかっていても、しばらくの間、ずっとモノが捨てられずにいました。
何度も何度も「持って来ても置く場所がないから、処分して来てね」と念を押されても、荷物整理は一向に中々進みませんでした。
とうとう、引っ越しの寸前に「こんなモノは捨てて」と終始娘に言われて、ようやくモノが減ったそうです。
元々住んでいた九州のお家の敷地には、桜の木が数本あり、廊下の戸を全て開けて近所の方とお花見をした思い出話を聞きました。敷地の広い、大きな家で生活していたのです。
引っ越し先のアパートの室内で、一つとても気になるモノがありました。
それは、玄関から部屋に通じる廊下のど真ん中に、ドンッと置いてある火鉢です。両手で抱える位の大きさのとても一人では持てそうにない位に重そうで、瑠璃色の鮮やかで綺麗な色でした。
ある日、私から「この火鉢は、玄関から出入りする時に、つまずいて転んだら大変なので、もう少し移動すると良いですね」と話しました。
その言葉から、いろいろ話して下さいました。
「娘からは、『絶対に(九州から)持って来たらダメ、必要ない』と言われたけど、
頼み込んで、持って来たモノなのよ」
「原爆の時に、全て焼けてしまった中から、一つだけ焼けずに残っていたのが、
この火鉢だったの」
「これだけは一生モノの宝物として、藤沢まで一緒に引っ越して連れて来たかったの」
私は、つまずいて転んだら骨折して、打ちところが悪いと大怪我に繋がると思い、火鉢を移動しましょうと話した...つまり火鉢は重たくて邪魔なモノと考えて、その方に伝えてしまったのです。ご本人の火鉢への思いを知っていたならば、もう少し違う言い方、伝え方をすれば良かったと思いました。
でもその方は即座に、「そうね、もう少し動かさないと転んだら困るからね」と言葉を返してくれました。
一生モノの宝物と言われた時に
みなさんはどんな宝物を思いますか?モノ、言葉、気持ち。
私にはあるだろうか、一生モノの宝物
~天神公園~
地域の方々が参加して公園体操をしています。
講座参加 ( 相談支援プラザ / 課長 一戸 香織 )
冷気が身に染みる朝を迎え、今年もあと数日...慌ただしさを感じる頃となりました。
私の住む六会地区では毎月2回、回覧板がまわって来ます。
コロナ禍前に比べると、市民向け講座の数は少なくなった様に感じますが、
ちょっと慌ただしい師走の頃だからこそ、
地区で開催される講座に参加して、「自分時間を大切にしたい」と思い、
1人参加で申し込みました。
申込時、「多数のため抽選となります」と説明を受けました。
今回は無理かなぁと思っていたら、
後日「抽選の結果、当たりました‼」と連絡を頂きました。
「当たりました」と言う言葉は、思った以上に嬉しく、
感染予防のため人数制限や検温、マスク着用との事でしたが、
申し込んで良かったと思いました。当日の講座がますます楽しみです。
毎年この時期ならではの開催される講座があります。
六会地区に古くから伝わる「しめ飾りづくり」の伝承講座で、
新田しめ縄の会・ゆめクラブ六会地区連合会の方々を講師に迎えて
参加者一人一人がお正月のしめ飾りを作ります。
地区団体の「むつ愛プロジェクト」が丹精込めて育てた稲を使用します。
この講座も申込んで、当選したなら、
自分手づくりのしめ飾りを玄関に是非飾りたいと思います。
市民向け講座のお誘いチラシは、回覧板で配られたり、
市民センターの一角などに置いてあります。
リモート参加の講座もあり、様々な参加方法があります。
自分に合った講座を見つけるのも良いですね。
地域の方々とふれあいつつ、
ちょっとした発見・気付きに繋がるきっかけになると思います。
冬の訪れを感じる故郷の味!
渋柿のヘタに焼酎を付け袋中に入れ密閉します。
1週間ほどで渋が抜けて、何とも言えない美味しさの柿になります。
「バレンティーノロッシ」(相談支援プラザ / 所長 伏見康一)
最近、仕事でバイクに乗るようになった。駐車や渋滞の難を避けられるので重宝している。
実はこれまでバイク運転はしたことがなかった。専用免許もないので乗れるのはバイクといっても原付のみ。そんな私だが、バイクレースを見るのは昔から好きだった。
今から30年くらい前、日本人ライダーが世界を席巻し、活躍する姿を見ていた。だがその並居る日本人ライダー達を颯爽と追い抜く怪童が現れた。その怪童の名はバレンティーノロッシ。現在「生きる伝説」と称されるロッシだが、10代で登場するやその速さと強さは突出しており憎らしいほど強い存在だった。瞬く間に世界チャンピオンとなり、絶対王者として君臨し続けた。
ロッシは「ノリック」ファンを高言していた。「ノリック」とはライダー故阿部典史の通称である。日本人ライダーの中でも唯一無二な存在だったノリックだが突然に夭逝してしまう。ノリックの死後ロッシは自車に「ロッシふみ」(ロッシ+のりふみ)と記しノリックのスプリットを継承したのだった。「憎き存在」から「尊ぶ存在」に、いつの間にか自分の想いもロッシに投影していた。
そのロッシが今年で引退することとなった。ここ数年の実績からすると避けられない現実かもしれない。飛びぬけてベテラン層であることに加え、若手の台頭、度重なるルール改訂、ダメ押しはコロナ禍のレース事情だった。ただ底抜けにバイクを愛し、常に闘争心ある雄姿が見られなくなるのは寂しい。残りあと数レースをしっかりと見届けたい。
私が出来ることは安全運転に徹し、どなたにも迷惑をかけないこと。バイクという存在に感謝をしながらグリップを握りたいと思っている。
*写真はトップ3(当時)と後方に写り込む拙姿。
「予防の視点」(相談支援プラザ 所長 伏見康一)
通勤の途中、消防署と警察署の前を通る。掲示版の「昨日の管内火災件数」「昨日の管内事故・死亡者数」につい目が行ってしまう。藤沢北警察管内の交通事故死亡者数ゼロ日数は連続80日となるそうだ。「0(ゼロ)を0(ゼロ)のままにする」ことに日夜取り組まれている方々のおかげで平穏な生活が送れていることに頭の下がる思いだ。
この「0を0のままにする」考えが、障がい福祉サービスでは思いのほか浸透しにくい印象がある。介護保険等の高齢者介護サービスでは「介護予防」の視点があり、要介護状態になる前から「予め防いでおく」考えがあり、相応の事業なども充実している。地域包括支援センターはその中心的役割として位置付けられている。
では、障がい福祉サービスでは「何を」「何のために」予め防ぐのか。ICFで位置付けられる環境因子・個人因子の「背景因子」と心身機能・身体構造・活動・参加の「生活機能」の関係性のエラーが「障がい」だとすれば、それはすなわち「二次障がい」がその対象となる。つまり二次障がいの予測・想定こそ重要となる。
予防の予測・想定はいわば「ネガティブ発想法」。これが、昨今の流行的アセスメント手法「ストレングス視点」と背反してしまう。本人の強み・いいところを伸ばす、という考え方がいつの間にかネガティブな見方はしない、悪いところは見付けない、との誤認になってしまってはいないか。ストレングスを含めた膨大な情報を得るには制約などない方が収集も分析もし易いはずと思案する。
私たちが取り組むべき予防的支援や緊急対応は予測と想定が不可欠であるが、最も大事なのはその専門的担当部署と者の配置だと思う。予防的支援も緊急対応も既存資源の努力と根性だけに委ねていてはいけない。法人の支援テーマ「当たり前の日常を見直す」ために「0を0のままにする」という予防の考えも取り入れていきたいと思っている。