日記
湘南ゆうき村の施設長・課長日記
空気の匂い ( 湘南ゆうき村 / 課長 高橋 羽苗 )
この時期になると、タケノコの皮をむく時のようなちょっとエグみのある匂いがふわーっといたるところでしてきます。いろいろな木や花の匂いだそうですが、私はあの匂いが嫌いではなく(多分、時々ふわーっとだから...ですが。)季節を感じる一つになっています。
匂いは記憶と深くつながっているといわれ、香りで記憶が蘇えることは「プルースト効果」として名前までついているそう。
先ほどの「タケノコの皮をむいたようなちょっとエグい匂い」も夏前の夜に友人とプラプラ散歩したことを思い出します。でもそんな「匂い」から記憶が呼び覚まされる感じがとても好き。街中で誰かの香水で学生時代の先生や、いつか行ったお店を思い浮かべたりして一人、にやっとしています。
ちなみに匂いは記憶だけではなく脳の構造上、感情ともつながっているそうで、アロマテラピーなどは、そんな働きを活かしているそうです。アロマテラピーでなくても朝の匂いで気持ちがしゃんとしたり、冬の匂いでちょっとわくわくしたり。空気の匂いを感じる時間がちょっと楽しい時間です。
写真は今年出てあっとゆう間に伸びた竹!
まだ産毛がありビロードのようなさわり心地です。
「知識を得て 心を開き 自転車に乗れ!」 ( 湘南ゆうき村・湘南だいち / 施設長 妹尾 貢 )
よし介工芸館・アートスペースわかくさから、湘南ゆうき村・湘南だいちに異動になりました。今年はコロナの影響で家族懇談会なども開催できなかったため、3月までお世話になった皆様には、直接ご挨拶することができない方も多く、この場を借りて、感謝申し上げます。
湘南だいちでの勤務は初めてですが、湘南ゆうき村は2回目です。自分が育成会職員2年目の年に1年間、デイサービスの職員として勤務しました。以前所属した事業所にもう一回戻ってくるのは、実は初めてです。簡単にまとめると、
あおぞら→ゆうき村(ぱる兼務)→ぱる→セシリア→よし介・わかくさ→だいち・ゆうき村
です。24年間勤務している割には、異動が少ないほうかもしれません。
この一つ前の日記で、石田課長が好きな言葉について書いていたので、私も考えてみました。それが、今回のタイトルになっている
「知識を得て 心を開き 自転車に乗れ!」
です。
ニューエストモデルというバンドの曲名なのですが、単純に曲が好きなのと、
生きていくうえで、大切な要素のつまった言葉だと感じ、時々かみしめています。
よく似た言葉に
「書を捨てよ、町へ出よう」寺山修司(歌人・劇作家)
とか、
「書を持って街へ出よう」佐藤郁哉(社会学者)
がありますが、
どちらも、本ばかり読んでいても、頭でっかちになってしまうので、自分の足で行動して、世界について感じ、理解しよう、という意味だと感じていました。
作詞作曲者 中川敬は、それにくわえて「心を開き」と言っています。
「心を開く」とはどういうことか?
きっとそれは、さまざま人や出来事に出会い、さまざまな生活や価値観に触れ、共感したり反発したりしながら、自分の限られた経験から来る価値基準・ものの見方を更新し、限界を超えていくことだと考えています。
いままで、たくさんの人に出会ってきました。新しい職場で、また新しい人たちに出会います。以前お世話になった方々とも、新しい関係性で再び出会います。
自分の心がどう開かれていくのか?
その心で、自転車に乗って(行動して)行く先にどんな世界があるのか?
とても楽しみです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
「開設から半年を迎えて」 ( 湘南ゆうき村・湘南だいち・湘南ジョイフル / 施設長 三嶌 悟 )
10月に湘南ジョイフルが開設して、早や半年が経過しようとしています。
「野菜・運動・健康」をテーマに、「多様な人生のうれしい・たのしいが生まれる場所でありますように」と、思いを込めて「湘南ジョイフル」はスタートしました。
開設当初は数人でのオープンから、徐々に利用者さんも増えています。活動に関しても、備品が並ぶオフィスだったのが、今では壁面や玄関にも、季節に応じた装飾を施して華やかになっています。農作業でも、最初はどこに行けばよいのやらから、今では作業内容を聞くだけでその場所に赴き、収穫や土壌整備等の数種類の作業工程が確立しています。2022年1月からは、毎週水曜日に「あゔにーる」のパン販売の開始や、4月以降には待望の「野菜自販機」を導入して、収穫から販売まで実施していきます。開設準備から携わり、ここまでやってきた実感と愛着が深まっています。
これからますます、「うれしさやたのしさ」が増していく湘南ジョイフルです。
見学も随時可能ですので、お気軽にお立ち寄り下さい。
富士山 ( 湘南ゆうき村 / 課長 高橋 羽苗 )
日本人は富士山が好きと言われますが、漏れず私も富士山でテンションが上がる一人。振り返ってみると「施設長・課長日記」にもたびたび写真が使われています。
数年前、東海道新幹線で「見慣れたわたしたちでもみたことがないほどきれいに富士山が見えています、ぜひご覧ください」という内容でアナウンスが流れました。
朝の早い時間の新幹線でアナウンスされるほどの富士山は本当にとってもきれいに見えたのを覚えています。
富士山が世界文化遺産に登録されたのは「信仰の対象と芸術の源泉」として、万葉集の時代から大切にされてきたことが認められたとされています。昔は噴火から恐れられていた富士山が、信仰心や芸術の象徴として大切にされているのは、信仰や芸術の理解が乏しい私でも「やっぱり富士山だもんな」と単純に納得する一方で、富士山をみてテンションが上がったり、ほっと感じる気持ちが、時代や価値観が変わっても共通していることが不思議で魅力的だなと感じています。
この冬はご利用者様から、「今日は富士山がきれいだよ」とよく声がかかります。
すぐに一緒に見られないことも多いのですが、何気なく富士山をみると確かにきれいで、一緒に見ようと誘っていただいた「おすそ分け」の気持ちもとても温かく感じます。
先日、小さな「富士見坂」の看板を見つけました。
富士見坂は各地にありますが、現在はビルやマンションで見えないところも多いそうです。
住宅街の急な坂から、遠くに小さく見える富士山でしたが、やっぱり「日本一」を感じさせてくれました。
波多江式インディアン的福祉論!? ⑰ (サービスセンターぱる ・ 湘南ゆうき村 / 副所長 波多江 努)
今日は死ぬのにもってこいの日だ。
生きているものすべてが、わたしと呼吸を合わせている。
すべての声が、わたしの中で合唱している。
すべての美が、わたしの目の中で休もうとしてやって来た。
あらゆる悪い考えは、わたしから立ち去って行った。
今日は死ぬのにもってこいの日だ。
わたしの土地は、わたしを静かに取り巻いている。
わたしの畑は、もう耕されることはない。
わたしの家は、笑い声に満ちあふれている。
子どもたちは、うちに帰ってきた。
そう、今日は死ぬのにもってこいの日だ。
私がインディアンを好きになったきっかけの詩です。初めて読んだときは、特に心の動きはなく、「死ぬのにもってこいの日」という言葉に引っ掛かりを感じていただけでした。(また、私の余命が残り少ないとか、人生の岐路に立たされているとか、そういうことは一切ありません。)
自然と共に生き、自分も環境の一部であることや周囲のものに敬いを持ち、今日の自分は周りのおかげと感謝することの大切さを理解しました。
そして亡き父や兄、特別な友人、仕事を通じて知り合った方々、その人たちの「生きざま」から「死ぬことは相手の心に生きること」ということも教わりました。
多くの出来事から学ませてもらった今だからこそ、この詩の魅力が何となくわかる気がするのです。
繰り返しになりますが、また、私の余命が残り少ないとか、人生の岐路に立たされているとか、そういうことは一切ありません。
友人からの注文を受け、久々に長財布を作りました。
「旬を感じる」 ( 湘南ゆうき村 ・ 湘南だいち ・ 湘南ジョイフル / 施設長 三嶌 悟 )
秋の気配がより一層深まり、緊急事態宣言解除から1か月以上が経過しました。
先日、季節感を感じたいと思い、三浦半島の方へ「みかん狩り」に行ってきました。
三浦と言えば、「三浦大根」を代表するように野菜のイメージが強いですが、みかんやスイカの生産も盛んです。11月30日までの期間限定だったので、久しぶりに外出をしました。
渋滞もなく、広いみかん園でしたので、人はいるもののまばらでした。枝からハサミで切ってみかんを刈り食べたときには、外出した喜びとふと以前湘南ゆうき村で行っていた1泊旅行時の「みかん狩り」を思い出しました。ほんの数時間の出来事でしたが、秋を満喫しました。甘いみかんで美味しかったです!!
食欲の秋や紅葉シーズンなど、世の中や仕事においても、「旬」があるかと思います。10月には、「湘南ジョイフル」という新しい施設がオープンするなど、私の中では色々なことが「旬」になっています。この「旬」を取りこぼさないように努力していきたいものです。
2021年もあと少し、体調にも気をつけながら進み続けます。