青い鳥を探して(2) (事務局・増田 達也)

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「この苦しみにどんな意味があるのか、

 考えています。

 苦しみの意味が分からなくても、

 自分が気づかないだけであって、

 必ず意味があると信じたいし、

 自分の願いは、

 この苦しみが取り去られることではなく、

 この苦しみの中にある、

 生き甲斐を見出すことです」

 

苦しみの渦中におられる方から聞いた言葉です。

 

苦しみとの向き合い方は人それぞれだと思いますが、私は常に苦しみから逃げることしか考えてこなかったので、この方の「苦しみから逃げないで正面から向き合う」生き方は、心の奥まで響きました。

宮澤賢治の「世界全体が幸せにならないうちは、個人の幸福はあり得ない」という言葉にも共感します。でも私は、耐えがたい苦しみにあったことがないから言えるのかもしれませんが、この方の言葉を聞いて、どんな苦しみの中にあっても、心持ち次第で個人の幸福はあり得るし、個人の幸福を分かち合うことによって世界の幸せにつながるのではないか、と思っていました。

しかし、今までも世界各地で自然災害があり今頃言うのは遅いですが、今回の大地震、津波、原発がもたらした凄まじい被害、理不尽な苦しみを目の当たりにして、一切の思考は停止しました。

 他者と自分の人生を取り替えたり、他者の苦しみを丸ごと引き受けることは出来ないからこそ、一人ひとりの存在が掛けがえのないものなのだと思います。中途半端な善意は、自己満足・売名行為・きれいごと・大きなお世話に終わる可能性はありますが、想像力を働かせて苦しみに寄り添うことは出来るし、時として、それによって癒される苦しみもあると思います。

被災された方々の苦しみに思いを馳せ、自分に出来ることを見つけ行動に移す勇気を持ちたいと思っています。

 

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