「あのひとはもう寝たのかな」などと思いながら窓から眺めるSAITAMAの夜景。
長い様で短かった一日。
「いよいよ明日で最後か!」。
浜田省吾のツアーの最終公演、さいたまスーパーアリーナに参加して来ました(またかと思われた方。本当にごめんなさい)。次の日のチケットはあったのですがどうしても2日間とも参加したくて、いろいろ手配して来ましたが手に入らず、とにかくファンの掲示板に「入場口で待っています。原価でチケット譲ってください。」と残し出発。ファンたるものチケットは安くも高くも買わない、必ず原価で手に入れる。電車の中でもイライラ、そわそわ・・・。じっと座ってられない。手に入らなかったらどうしよう・・・。
するとなんと、どうしても連れが行けなくなったファンから原価で譲るのメールが入り、奇跡的にチケットを入手することができました。その興奮はご想像の通り!そのチケットの愛おしかったこと。いえいえ、会場でもらうチラシも、ステージの照明の眩しさも、ステージがほど遠い座席もすべてが愛おしい。
人の流れのままに会場の外へ。そしてその流れのままに飲食街へ(ライブの内容は省略しましたが正直あまり覚えていないんです)。するととある居酒屋から聞き覚えのある曲と歌声。「ああ、同志たちと語り合いたい」と思ったところで我にかえりました。
「いかん、泊まる場所が見つかっていない」。
若い頃なら閉店まで歌い、語りながら野宿だなと思いながら片っ端から電話してようやく大宮のビジネスホテルに予約ができました。
さっきの居酒屋が気になりながらも大宮まで移動。
お酒とつまみを買ってチェックインするともう深夜。
お酒を飲み、窓から夜景を眺めながら思うことは・・・
「あのひとはもう寝たのかな?」
「いよいよ明日で最後か。」
翌朝、食堂に行ってみると、たくさんの見覚えのあるTシャツを着ている人がいっぱい。どうやらこの周辺のビジネスホテルは浜省ファンで占領されていたようです。食事を終え、開場時間まで大宮の鉄道博物館で過ごすことにしました。
ここにも浜省のグッズを身にまとった人がたくさんいて、「今日も参加ですか?では後ほど会場で・・・」のあいさつをかわしました。浜省ファンはほとんど考えることも一緒のようです。
ひまつぶしのつもりで行った鉄道博物館でしたが、なかなか楽しめ、時間が足りないくらいでしたよ。子供がいるご家庭にはお奨めです。
さて、開演10分前。二日目は家族一緒に参加の予定だったのですがまだ、姿を現しません。やきもきしているとやっと5分前に現れ、私は文句を言いたい気持ちを抑え、小走りに会場へ。
なんとか間に合いました。さあ、改めて文句を言おうと思う間もなくコンサートは始まりました。
実は前回一緒に参加した時はまだ娘は子供で、15年ぶりに大人になった娘とどうしても一緒に聞きたい曲があったのです。今回やっとその念願が叶ったのでした。
「お父さんにも今のお前たちと同じ頃があって、同じように悩んだり、友達と遊んだり、喜んだり悲しんだり、いろんなことがあったんだよ。お母さんと知り合うきっかけも浜省だったのは知ってるね。その頃よく聞いていたのが今、一緒に聞いているこの『君が人生の時』であり、『もう一つの土曜日』であり、『片思い』であり、『家路』だったんだ。今、一緒に聞けてお父さんは本当に嬉しいよ。面と向かってははずかしくて言えないけど、一番一緒に聞きたかったこの曲が今のお父さんの気持ちだよ。」
そして『僕と彼女と週末に』をみんなで聴きました。
(とっても長く、拙い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。)
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