昨年11月、京都の小学校・中学校で同級生だったOさんが、急逝しました。
私も、亡くなる数日前に電話で話したのですが、「孫が出来るんや」と楽しみにしていたので、さぞ心残りだったことと思います。でも、ある友人が、「実は、Oさんとは気まずいことがあって、ここ数年ずっと疎遠になってたんやけど、3ケ月前、『次の同窓会、幹事やるから来てや!』と電話があり、同窓会では、何事もなかったかのように元の仲に戻れたんや~」と言っていて、この事は心残りはなかったと思います。この友人と元の仲に戻れたことや、ミニ同窓会に声を掛ける同級生を増やしていったことは、本人も予期しなかった早世の前触れだったのかもしれない・・・、勝手な想像ですが、心残りを減らしておきたい、たくさんの同級生に会っておきたいという、無意識の予感によるものだったのではないか・・・と思います。
また、偲ぶ会の翌日、母が「美味しいお好み屋さんを紹介してもらった」と言うので、行ってみたら、何と!、Oさんの家のすぐ近くの店(二軒茶屋の「ゆめの樹」という店で、評判通りすごく美味しかったです)で、女将さんからOさんの亡くなる前後の様子を詳しく聞くことが出来ました。「単なる偶然」と言う見方もあると思いますし、これも勝手な想像ですが、私は「Oさんの魂に導かれた」と思いました。
23歳の時に、小学校・高校・大学の同級生A君が亡くなりました。
薄情なもので、今ではA君がいない現実が当たり前になってしまいましたが、亡くなってから2年位は、四六時中ずっとA君のことが頭から離れませんでした。親しい人を失くした人の、「その人の分まで頑張りたい・・・」というコメントをよく耳にしますが、心に大きな穴が開いてしまい、「A君の分まで頑張りたい・・・」という心境にはなれませんでした。
今回のOさんの急逝も無念でなりませんが、最近、「故人に対する最大の弔い、追悼は、悲しむことではなく、感謝することだ」という言葉に出合いました。
また先日、尊敬する先輩から、「・・・(共通の知合いで)忘れがたいのは、やはりA君です。・・・友人たちが、本当に若くして多く死にました。否、死を与えられました。その数は二桁になります。老後ノンビリという気持ちになれないのは、彼らの死があるからかもしれません。もっと生きたかったでしょうから、生き残った人間にやるべきことがあるように思うのです」という、思いがけないタイムリーなメールをもらい、励まされました。
親しい人の死は、「幸せ」とは対極の「絶対的喪失感」です。
でも故人に感謝し、冥福を祈り続けると共に、A君やOさんと天国で再会する時に、「自分らより長生きしたのに、何してたんや!」と言われないように、生かされている命、残された人生を、精一杯生きなければ・・・と思わされています。
※2枚の写真は、Oさんの大好きだった比叡山で、前述のY君が撮影してくれました。
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