最近のブンカ活動、ちょっと報告(湘南セシリア副施設長・小林博)

文楽.jpg×月×日 文楽

若いころは、歌舞伎だの能だの文楽だのとは一生縁がないと思っていたが、年齢とともに、日本の伝統芸能への傾斜が強まってきている。昨年秋に国立劇場で文楽の公演を初めて見て、すっかりはまり込んでしまった。2月の演目は『小鍛冶』『曲輪文章』『関取千両幟』の三本だった。今回は三味線の曲弾があり、また名人吉田蓑助の人形遣いも堪能することができた。新しいジャンルについて、目や耳がだんだん肥えていく体験はとても新鮮で楽しいものだ。

 

 

 

 

2つの祖国で.jpg×月×日 映画『二つの祖国で 日系陸軍情報部』

米国に住む日系二世たちは、太平洋戦争が始まると、米軍兵士として日本軍を敵として戦った。多くの兵士は秘密情報機関に所属し、通訳として対日情報戦の最前線を担った。民族と国籍と戦争が複雑に絡み合って、日系二世兵士の人生を翻弄する。いままで語られることのなかった、太平洋戦争の裏面史である。監督のすずきじゅんいちは、高校時代の同級生である。いい仕事をしているな、と思う。

 

 

 

 

 

4キャパ 丸刈り.JPG×月×日 『ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー展』

戦争写真家としてのみならず、写真家としておそらく最も有名な人物といったらロバート・キャパであろう。キャパの本名は、アンドレ・フリードマン。1913年、ハンガリ―に生まれたフリードマン青年が、写真家・ロバート・キャパとしてデビューする影にはドイツ人女性写真家ゲルダ・タローの存在があった。初期キャパの作品は、アンドレ・フリードマンとゲルダ・タローの合作と言っていい。この余り知られていない史実が作品の展示によって明らかになる。写真のみならず現代史に関心のある人は必見の展覧会である。

 

ページトップへ

過去のお知らせ

2013年2月
1 2 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31