(お彼岸の法要で・・・)
・3月21日、妹のお彼岸に法要に参列しました。妹のお骨を預かってもらっているお寺は横浜市内の港南区にあります。春・秋のお彼岸の法要・夏のお盆の法要には、檀家さんを始め、約150人位の方々が参列します。
お寺をコミュニティーの中心とした、ちょっとした季節ごとの地域の集会って感じです。
法要で参列者には、お布施のお返しにお線香とお供えのお菓子が配られます。併せて、お寺の宗派の季刊誌「曹洞禅クラブ」って季刊誌も参列者に配られます。
・今回配られた「曹洞禅クラブ」に目を通すとドイツから日本に来て修行し、兵庫県のあるお寺の住職を努めている方のインタビュー記事が目につきました。ごく簡単に内容を紹介します。
~大いに迷うことです。迷うことは決して悪い事じゃない~
・生き方に迷っている人達に提言があるとするれば、「大いに迷うことです。迷うことは決して悪い事じゃない」自分が迷っている、迷いのどん底にいることにまず気づくことが大事である。迷っている自分でよかったんじゃないかということに、気づく事です。気づくことが次の行動に移るための力になります。
~どんな優れた木材であっても、大工が駄目なら台無しにしてしまう~
・これは曹洞宗の道元禅師が「学道用心集」で弟子の教育に関して用いたそうです。インタビューの内容を掻い摘むと次のとおりです。
「師匠が大工のようなものでならば、弟子は木材のようなものである。家がゆがんで建った場合は木材のせいではない、大工のせいだ。どんなに優れた木材であっても、大工が駄目なら台無しになってします。逆にちょっとひねくれた木であっても大工がそれを床の間の柱にしたり、素晴らしい作品にかえることもできる。だから全ての責任は師匠にある。弟子には責任がない。親についても言えることである。親がこんな子に育てた覚えはないと言うけど、それは大工(師匠)がこんな家は建てた覚えはないと言っているようなものである。
しかし、師匠も万能でなく、修行の付き合いの中で師匠のいい面も悪い面も見えてくる。
修行中弟子は師匠の色んな姿をそれぞれの立場で見ている。弟子が見ている師匠がお粗末に見えるなら、それは弟子の見方に問題があると言える。そんなお粗末な師匠を教育するのも弟子の勤めだと。一方的に師匠が弟子に教え込むではなく、師匠も弟子から学び、弟子も師匠を作る作業を手助けすることが大事ではないかと思う。」
さて、新年度がスタートしました。2016年度我が法人では施設長・課長など結構大幅な人事異動がありました。私もこの4月に湘南ゆうき村に7年ぶりに戻りました。
きっと新しい環境の中で私も含め色んな人達に「迷い」はあるかと思います。
私はインタビュー記事のように「迷うこと」は決して悪い事ではないと改めて感じました。なぜなら、「迷って、悩んで、立ち止まって考える」思考は、次に進むための糧だからです。
「迷うことは進歩するための大事な卵」だと思います。
また、師匠と弟子の関係を理事長・施設長・課長・主任・一般職員の関係に例えるつもりはありませんが、組織の中でそれぞれの職員が「人を活かし、活かせる」ことを意識した職場にしたいと感じました。インタビュー記事ではないですが、決して「こんな家(組織・事業所)を建てた覚えはない。」とは言いたくないですね。むしろそこに住む人たち(利用者の方々)が快適に暮らせる家(組織・事業所)作りと雰囲気つくりをしたいと思います。
今年度もよろしくお願いします。
(筆者 合掌)
▼「2016年3月31日湘南ゆうき村新年度に向けた職員全体会議から」
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