サプライズの法人表彰

藤沢育成会では、事故防止のための「ヒヤリ・ハット」活動に取り組んでいますが、問題が起きることを未然に防止することは当然の取り組みとして、職員が頑張って良い成果を上げていることにも注目しようという事で「ニコリ・ホット」(ニッコリとしたり、ホッと心和むような良いことができた)事例も取り上げ、その中で特に良いと思われるようなものについては、毎月2回の施設長会議で施設長から推薦してもらう事にしています。
法人の施設長は真面目で質の高い支援を目指しているので、少々のニコリホットは推薦の対象になりません。推薦され、施設長会で認められたものは法人表彰の対象となり、毎年度初めに開催される法人全体研修の時に賞状と理事長からの副賞が授与されます。副賞は全くの下戸の理事長が選ぶワインです。
今年の4月12日の全体研修で法人表彰の対象になったのは2件でした。

 

▼ゆうき村Yさん法人表彰

ゆうき村Yさん法人表彰1.JPG

一件はグループホームに入りたい利用者さんに体験利用で対応し、他機関とも連携して最終的には他法人のホームの本利用が実現するまで支援した黒崎ホームのスタッフの皆さんでした。自分の施設や当法人に拘らず、利用者さんのニーズに最も合った形での本利用を実現したことが評価されました。
もう一件は当法人の湘南ゆうき村で非常勤職員として働いているYさんです。
藤沢市がK法人に委託している配食サービス事業の配達業務をK法人から湘南ゆうき村が受託し、Yさんはその業務を担当しています。
ある寒い冬の朝、Yさんがいつものように食事の配達をしているお宅に伺った所、返答がないので心配になり、湘南ゆうき村やK法人に安否確認をする旨連絡した上で家の周りを確認したところ、庭先で倒れている利用者の方を発見しました。Yさんは直ちに湘南ゆうき村やK法人への連絡、救急車の手配などをし、無事に助けることができました。
このYさんの適切な対応が無ければひょっとしたら利用者の方は凍死されていたかもしれません。

 

これからが、ちょっとしたエピソードです。
Yさんはあまり晴れがましいことは嫌いなようで、表彰の事を事前に言ってしまうと研修会には出たがらないかも知れないと思った湘南ゆうき村の志賀施設長が、表彰はサプライズでやろうと考え、Yさんには全体研修会で表彰されることを知らせませんでした。あいにくYさんは都合があって研修会には参加できないことがわかったのが前日でした。そのため研修会では代理の職員がYさんに代わって賞状を受け取ることになってしまいました。
折角サプライズを仕掛けた志賀施設長の配慮が裏目に出てしまったので、私は施設長と相談して改めてサプライズ第二弾を仕掛けることにしました。
私と山内専務理事、倉重常務理事とで湘南ゆうき村に出かけ、Yさんが配食を終わって施設に戻ってくるお昼時を見計らって、賞状と副賞をさしあげようという事にして、4月17日にこのサプライズが実行されました。
その日帰ってきたYさんは施設のロビーに入った途端に拍手で迎えられ、キョトンとしていましたが、賞状を読み上げられ、副賞をもらってようやく事情が分かってニッコリしていました。
こんなサプライズのいたずらは幾つになっても楽しいものです。

 


 

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