これからのコンセプト

広島東洋カープの二軍監督に水元勝己氏が就任した。ブルペン捕手から始まって二軍バッテリーコーチからの抜擢だ。阪神・金本監督等の選手時代を支えたが、自らは一軍経験がない。きちんと役割を果たししっかり発言し続け、指導者、リーダーとなった本人も素晴らしいが、チームへの貢献を結果だけでなくプロセスを観て評価し適材適所をもたらすチーム力も素晴らしい。

『プロ野球の名脇役(光文社新書、二宮清純著)』を読んだ。スター選手ではなく、脇役に徹してチームになくてはならない存在感を示した選手やコーチ、バッティングピッチャーなどの活躍があった。印象深かった言葉が二つ。「地味な仕事でもきちんと評価...P33」と「妥協を許さない指導...P204」。前者は常勝時代の阪急ブレーブス(現オリックス)2番打者・大熊選手。当時は一番に超一流の盗塁王・福本がいた。福本の足を活かすバッテッイングで結果を出した大熊を球団は高評価。ヒーローでなくとも役割をしっかり果たす人物を評価する基準を持つ球団は選手が育ち、それぞれの特徴を生かす監督采配で常勝軍団となった。二つ目は強かった西武ライオンズの"鬼コーチ"伊原春樹。伊原は猛練習を求めるこわもてコーチ。そのため誤解を招くこともあったが、数球団でコーチを務め選手育成に力を注いだ。野村元監督は"超"がつく選手を並べてもチームが強くなるとは限らない。選手一人ひとりの個性に合った活躍が出来るように考えチームの力量を高めることが望ましいと"超二流選手"を育てることでチーム力強化を図ったという。

どの話しも、出来あがった選手を引き抜いてチーム強化をしていない。若い選手の良いところを引き出すことを考えている。野村は"4番ばかり並べてもチームは勝てない"とトレードで連れてきた選手を並べる巨人の球団運営を揶揄した。その巨人で野球賭博問題。また薬物で逮捕された選手は巨人時代から常習だったとの報道もある。トレードを全面否定するつもりはないが、チーム生え抜きを育てなければ本当のチーム力はつかない...と理解した。コンプライアンス(法令遵守)は当然だが、若い選手を育てる時に厳しさも必要。だが、選手それぞれが活躍する場が欲しいと思うのも当然。その中でチームをどう作っていくかというコンセプトも必要。これはプロ野球チームの話しだが、私たちの仕事にも通じる...と考えた。今年度中に新たなシステムの検討に着手したい。(2016.4

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