あけまして おめでとう ございます

新しい年を迎えると、今年はどんな年になるだろう...などと誰しも思い巡らすが、66回目の新年は、少し新鮮味が薄れている。それでもそれなりに、あんなこと、こんなことと考えを巡らすが、老いた頭はそれほど斬新なことを思いつくわけではない。そんなわけでで、誰かの知恵を借りようとかつて読んだ本を手にしてぱらぱらめくってみる。何冊かやってみたところ『高校生レストランの奇跡(伊勢新聞社、岸川正之著)』で止まった。ご存じだろうか?町に高校生たちが運営するレストランがある。そこを卒業した人達が運営する店がある。それを支援する人たちの店までできる。彼等は普通の人で、それを作り出すために共に頑張った町役場の職員が著者・岸川正之さん。

終章に岸川さんのモットーがあった。①あるものを探す、②何でも自分たちで考え、自分たちでやる、③ビジネスを意識して仕掛けをする、④ゼロからイチをつくる。とても面白いと思った。役場の仕事は前例がないことには躊躇してしまう傾向があるだろうに、そんなことお構いなしに前進していく岸川さんの学生生活は、机上の勉強より社会勉強がたくさんあった。チャレンジ精神はそこから生まれたのだろうと思ったが、日常的な場面でのチャレンジは私たちの仕事場面に近似していると感じた。毎日、毎日同じことの繰り返しだと言えばその通りかもしれないが、毎日起きるそれぞれの動きには確かに変化があり、その意味においては同じことの繰り返しでは決してない。日常的な暮らし向きだから、ちょっと家具の向きを変えたり、食卓のお皿を変えてみるだけで新鮮さが生れたりするのが暮し向き。だから、4項目がとても興味深い。

①あるものを探す。"出来ないではなく、出来る方法を探す!"と考えた。日常的なことはほんのちょっとの工夫や変化でやり遂げられることがあるから。

②自分たちで考え、自分たちでやる。"他力本願でも、行政主導でもない新しい方法を生み出せる力をつけよう!"と考えた。社会福祉事業は大変革の時だから。

③ビジネスを意識して仕掛ける。"人、物、金を意識した仕事で、ニードをしっかりつかもう!"と考えた。サービスを受ける人たちにバリエーションがあるから。

④ゼロからイチをつくる。"いろんなアイディアを根拠あるものにして実践しよう!"と考えた。新しいものを生み出すにはこれまでにないことを成功させる必要があるから。

なんだか、勇気が湧いてきた。時代がどんどん変化して、社会福祉の考え方が変わってきている時、これまでどおりではどんどん遅れてしまう。時代の変化に応じられなければならない。そうだ、今年は"一歩、前!"をモットーに思い巡らそう。

本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。(2017.1)

ページトップへ