小田急を北に向って高座渋谷までの事業所巡りが終わり、伺えていない事業所は"分場アポロ"と"児童ディ星の村"。藤沢駅から結構な距離だが、決心して先ずは駅そばの"アポロ"。駅からの角に(福)共生会があった。古くからある特別養護老人ホームだが、今はシルバーハウジング等さまざまな事業展開で"東京養老院・分院"と呼ばれた頃の面影はなく、地域に定着し安定感漂う外観だった。バス停がなぜ"養老院前"なのか地域の人も知る人はもう少ないのだろう。
湘南高校手前のビルの一角に"アポロ"。ちょうど休憩時間で2階にお邪魔した。落ち着いてゆったりとした雰囲気で、思い思いの時間にお邪魔するのははばかったが歓迎していただいた。作業開始までご一緒し、いろいろなものを拝見した。日頃の仕事ぶりも教えてくれた。みんな一生懸命で仕事に誇りを持っていた。定期的に人気スポット"江の水"で仕事をしていることも伺った。もっとそれを話題にして、利用者さんたちの日常をアピールするのも私たちの仕事。日常は淡々と過ぎていくが、発信する手段は社会福祉では「ソーシャルアクション」。地域の人々に知っていただくことは黙してできる事ではない。それが"安全・安心な暮らし"を支える"地域の眼"=地域の人々との交流を生むように図るべきだと思った。
星の村まではどうしたものかと迷うほど縦横に道がある。辻堂方面に歩きながら少し不安になるがナビを信じて歩くとメルシャンワインの工場。ワインは山梨と思っていたが、地元にこれほどの工場があるとは驚き。羽鳥に入ると住宅群。住宅群は目印になるものがなく迷いやすい。案の定迷った。大いに迷った。ほとほと困って事業所に連絡して教えていただいたがやっぱりたどり着けない。しかたなく地域の人に"子どもが放課後集まる場なのですが..."と聞くとあっさり教えていただいた。笑顔で優しげな方で悪い印象はなかった。到着すると判りにくさの理由が判った。地域との関係で音を遮断し、庭先を利用することがない。看板もなかった。番地が飛んでいることや、奥まった敷地にあるなど判りにくい理由はあるが、それ以上に外部から見ると施設の状況が全く読めない。地域との関係は配慮を必要とするが、配慮しすぎると異次元の空間を創り、外からは理解していただけない。それは住民との関係が遮断され良い環境とは言えない。もちろん地域への配慮は必要だが、配慮が壁を作り、防犯・防災のための協働も遮断する。つまり地域でノーマライゼーションもインクルージョンもない存在になる。難しいことだが、私たちの目標は"インクルージョン藤沢"であることを思い返したくなる"おさ'んぽ"だった。 (2017.1-②)
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