23歳。4月1日。ひばりヶ丘学園に赴任する時、迎えのバスに乗ると運転手さんと案内してくれた副園長以外はすべて女性で10人以上。圧倒され乗りにくかった。その後、職場のほとんどが半数以上女性だった。同性介護が当り前になると男女は五分五分。社会福祉は"暮し向き"の支援だから女性が活躍しやすい場だと考えてきた。
過日、新聞に「日本の男女格差114位」「議員数・所得 遠い平等」とあった。114位で驚いたが、144か国中114位だそうで更に低さが際立つ。中身は女性議員数等から判断した"政治は123位"、賃金等の"経済は114位"、"教育は74位"、"健康は1位"。だから総合は"114位"。日本はこれほど男女格差が顕著だと意識していなかったが、単純に"暮し向きだから女性が活躍しやすい..."と考えたことも男女差別があると考えるべきなのだろう。なぜなら暮し向きの仕事は家事全般、介護や育児だから女性が活躍しやすい...と考えているから。"家事は女の仕事"と思い込み、払しょく出来ていない...。
40歳での引退と宣言をした安室奈美恵の元・旦那サムが"子育てをしない男なんて"と厚生省(当時)のポスターに父子の写真で出たことを思い出すが、子育てのため休暇...と話して快諾する職場は依然増えていない。一時的に話題になってもブームでは暮し向きは変わらないようだ。それにしても日本は本気で男女格差の問題解消に取り組まなければならない。数日後「男女平等 若いひらめき」「格差114位 生徒らの提言...」の記事を見た。そこに高校生へのアンケートがあり、"将来妻に定年まで正規雇用で働いてほしい"と回答した男子が2割未満。共働き家庭で育った子供が多くなった現代でも、いまだにジェンダーが高校生たちにはびこっている。社会は今も"男は仕事、女は家庭"から脱却できていない。それが非正規雇用労働者の女性割合の高さと一致しているから恐ろしい。時代は確かに変化したが、その歩みは遅々として氷河のようだ。
前回の理事会で育児休業中の職員の集まりを法人が行っていることをお褒めいただいた。このような取り組みは珍しいそうだ。法人内に保健師も栄養士もいるから取り組みやすいとも言えるが、職員の定着や活躍の場を広げる努力の様子にも目を向けられたらありがたい。そして、女性の多い職場らしく、女性が活躍できる職場作りを一丸となって進めたい。例えば、残業が多い職場は女性が非常に働きにくい。なぜならまだまだ家事全般、子育てなど多くが女性に託されてしまったままだから。だけど、男性だって早く家に帰り、家族との時間や自分の時間を持ちたい。だが、このような社会の慣習の壁は厚い。だから、女性が活躍できる職場は男性も働きやすい職場、活躍できる職場だと認識したい。(2018.2)
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