児相勤務を希望していたが、若い頃3年、所長で1年、4年だけだった。トレンドは"子ども虐待"。児相を去る転勤直前に警察が虐待を疑う事案が発生し1日中緊張が走った。転勤直前でも児相長はお詫び会見が役目...と覚悟したが、事故の判断で謝罪会見なし。だが、転勤先で待っていた。薄めて飲むサプリを原液のまま利用者に飲ませて意識不明。辞令交付日の出勤は8時30分だが8時の指令。週末は現地視察、突然の取材、報道、押しつぶされそうだった。本庁での所属長経験はこれが始まり。
行った先は制度改正の嵐の只中。「障害者自立支援法」への動きは急だった。どんなに批判されても新制度移行は変わらず法改正の責任者だった。法改正はすべて良しとはならないが良い点を探せば確実に見つかる。しかし、当事者が受け入れられない点があれば反対は必至。自立支援法最大のネックは"負担金"。サービス利用に負担金は一般的だが、受給者が障害当事者だから不十分だとされた。障害当事者は障害ゆえの不足が生じるからサービスを必要とする。それを一般的な考え方ではくくれない...。だが、障害当事者は一般的ではない...となると、障害者は一人前ではない...と言っているようで納得できない。問題は障害者が当り前に暮せる社会とは...が視点。つまり、マイナス≒障害を補うサービスは、障害ゆえに発生するハンディ。社会で暮らす多くの人は不要。故にサービス受給者だと料は金が発生するのは理不尽。だが、措置制度のままでは受給者の選択の自由がない。そこで、マイナス部分を補う諸制度が必要。それは障害基礎年金が基本だが低く抑えられている。代替案が英国等のダイレクトペイメント制度。障害当事者に利用料を先に支給し、本人が選択したサービスを受ける。制度はどちらから見るかで姿を変え、アメーバ―のようだ。アメーバ―と付き合うには相当精通しなければならない。当事者で出来る人は極めて少なく対応は難しい。現在の「障害者総合支援法」もそれほど変わらない。それでも受け入れたのは利用者主体の考え方や、サービスを選択できる制度だからだろう。それが介護保険法に近似するのはこの先を暗示...しているようだ。
制度改正がひと段落する前に「在手・誤支給」問題が発覚。何年も前までさかのぼる問題は職員を心身共に疲弊させた。メンタルの問題がほぼなかったのは"チーム力"。当時の合言葉は"チーム○○""一歩、前!"。立ち止まることが許されないからでなく、過去の過ちだけに向かえばくじけそうになる今を打開するためだった。1人にしない職場はチームとして支えられる。リーダーが何かを言う前に動いている。それは間違いなく"チーム○○"。土壇場になって力を発揮してくれたのは、いつも仲間の力。仕事はチーム力があって成就すると教えられた。(2018.2-②)
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