固い話ですが...平成27年度障害福祉サービス報酬等改定案が出されました。(湘南セシリア・相談支援プラザ 河原 雄一)

主な報酬改定の概要は次の通りです。ご参照下さい。

【平成27年度障害福祉サービス等報酬改定の概要‐関係部分のみ抜粋‐】
(障害福祉報酬改定の基本的考え方)

○平成27年度障害福祉サービス報酬の改定率は±0%とする。月額+1.2万円相当の福祉・介護処遇改善加算の拡充を行うとともに、各サービスの状況や事業所の規模等に応じ、メリハリを付けて報酬改定に対応する。

・全体で処遇改善加算のプラス分が約1.8%。従ってサービスの関わる報酬平均1.8%マイナスとなる。

・報酬改定にあたっては、「各サービスの状況や事業所の規模等に応じ、報酬が増額する事業と、減額する事業が見込まれる。」

 (1)福祉・介護職員の処遇改善

・現行の加算の仕組みを維持しつつ更なる上乗せ評価を行うための新たな区分を創設する。

・障害特性に応じた専門性を持った人材を確保するため、福祉専門職員の配置割合が高い事業所を評価する。実施の観点から所要の見直しを行う・

(2)障害児・者の地域移行・地域生活の支援

・施設、病院等からの地域移行支援、生活の場としてのグループホーム等の充実を図る。

・個々の障害特性への配慮。夜間・緊急対応等の地域生活支援に係る必要な見直しを行うとともに、障害者の就労に向けた取り組み等を一層推進する。

・障害児支援は、特に支援の質を確保しつつ、家族等に対する相談援助、関係機関との連携の強化、重症心身障害児に対する支援の充実等を図る。

(3)経営状況等を踏まえたサービスの適正化

・「経済財政運営と改革の基本指針2014」による「平成27年度報酬改定においては、サービス事業者の経営状況等を勘案して見直す」とされえいることを踏まえ、サービスの適正実施の観点から所要の見直しを行う・

 

1.障害福祉サービス等における共通的事項
(1)福祉・介護職員処遇改善

福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅰ)(新設)
 現行の加算の仕組みは維持しつつ、・1.2万円相当の上乗せ評価を行うための新たな区分を創設する。

・現行のキャリアパス要件である、「職位・職責・職務内容に応じた任用要件と賃金体系が整備されている。資質向上のための計画を策定して研修の実施または研修の機会を確保する」の両方に適合するとともに、定量要件として、賃金改善以外の処遇改善の取り組みについて、近年に新たに実施していることを要件とする。

(2)福祉専門職員配置等加算
  福祉専門職員の配置割合が高い事業所をより評価できるよう、現行の区分に加え、
  
新たな区分を創設。

(3)食事提供体制加算
 本年度末までの経過措置を30331日まで延長し、加算単位の見直しを行う。
日中系サービスの現行加算  42単位 ⇒ 30単位
短期入所・宿泊型自立訓練等 68単位 ⇒ 48単位

(4)栄養マネジメント加算
 配置要件に係る経過措置の廃止と現行の加算単位の引き上げを行う。
●10
単位 ⇒ 12単位
(5)送迎加算
 都道府県単位の独自基準を廃止。送迎人数・頻度の要件を緩和。新たな加算区分の設置。最寄駅や集合場所までの送迎を対象とする等要件を緩和。宿泊型自立訓練の同加算は廃止。  

送迎加算Ⅱ(新設)13単位・1回の送迎に付き「10人以上または週3回以上の送迎実施している」場合に加算
(6)物価動向の反映
  物価の上昇傾向を踏まえ、原則として一律に基本報酬を見直す。
(7)補足給付の見直し
  低所得の施設入所者の食費や居住に要する費用の軽減のための『補足給付』に係る
  基準費用額の引き下げを行う。現行58,000円 ⇒ 53,500

2.訪問系サービス
(1)訪問系サービスにおける共通事項
 中重度の利用者を重点的に受け入れるとともに、人員基準を上回る常勤のサービス提供責任者を配置する事業所を評価。
特定事業所加算(4)(新設)  条件を満たした場合所定単位数の5%を算定
(2)居宅介護
 精神障害者等の特性に精通する専門職と連携し、利用者の心身の状況等の評価を共同して行った場合に算定。

福祉専門職員等連携加算(新設) 564単位
 初回のサービスが行われた日から起算して90日の間、3回を限度として算定
(3)重度訪問介護
 行動障害を有する者に対して適切に支援を行うため、サービス提供責任者が支援計画
 シート等の作成者と連携し、利用者の心身の状況等の評価を共同して行った場合に算定。
行動障害支援連携加算(新設) 584単位
(4)行動援護
 行動障害を有する者に対して、支援計画シート等の作成者が重度訪問介護事業所のサービス提供責任者と連携し、利用者の心身の状況等の評価を共同して行った場合に算定。
行動障害支援指導連携加算(新設)  273単位
 行動障害のある者への支援計画シート等の作成を必須化し、未作成の場合は減算を行う。
 (303月までの経過措置あり)

支援計画シート等が未作成の場合の減算(新設)  所定単位数の5%減算
 ヘルパー及びサービス提供責任者の更なる資質向上のため、行動援護従事者養成研修の受講を必須化したうえで実務経験を短縮し30%減算規定を廃止(30331日までの経過措置あり)

3.生活介護・施設入所支援・短期入所
(1)生活介護
・基本報酬の中で行っていた看護職員の配置に対する評価を加算で行うとともに、経営実態を踏まえ基本報酬が平均で5%前後減額。

開所時間減算(見直し)開所時間4時間以上6時間未満(新規)⇒ 所定単位の15%を減算
常勤看護職員等配置加算(新設)看護職員を常勤換算で1人以上配置している事業所

20人以下:28単位・21人~40人:19単位・41人以上60人以下:11単位
(2)施設入所支援

・基本報酬額は物価上昇分が反映。平均で12単位増額。
    
重度障害者支援加算Ⅱを次のように見直す。強度行動障害支援者養成研修修了者による支援を評価する。但し、この研修の未実施の都道府県が多いため、研修受講計画を作成することで、重度障害者支援加算Ⅱを受けている事業者は三年間経過措置を講ずる。
重度障害者支援加算(見直し)
①強度行動障害支援者養成研修(実践研修)修了者を配置した体制を整えた場合(体制加算)7単位/日

②強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)修了者が、実践研修修了者の作成した支援計画シートに基づき、強度行動障害を有する者に対し夜間に個別の支援を行った場合(個人加算)180単位/日
(3)短期入所
緊急短期入所受入加算(見直し)
・緊急短期入所受入加算(1)60単位/日(7日まで) ⇒ 120単位/日(利用日のみ)

・緊急短期入所受入加算(2)90単位/日(7日まで) ⇒ 180単位/日(利用日のみ)

医療連携体制加算(見直し)
・医療連携体制加算(1) 500単位/日 ⇒ 600単位/日
・医療連携体制加算(2) 250単位/日 ⇒ 300単位/日
重度障害者支援加算(見直し)
50単位 ⇒ 同 ※強度行動障害養成(基礎研修)修了者が支援した場合 +10単位
単独型加算(見直し)
320
単位 ⇒ 同 ※日中活動利用日に短期入所利用時間が18時間を超えた場合+10単位

4.共同生活援助・自立訓練
(1)共同生活援助
・グループホームの介護サービス包括型の区分456の方の報酬が平均で20単位上がる。

・グループホームの重度者(区分6・重度障害者包括支援対象者)の加算を個別の加算。

・夜間支援対象者23人を支援した体制を評価する。

・介護サービス包括型で、個人単位でに居宅介等護を利用している場合の経過措置を3年間延長する。

・夜間支援体制等加算の算定を、勤務実態に応じ、月単位から日単位で算定出来るように見直す。

(2)宿泊型自立訓練
夜間防災・緊急時支援体制加算(見直し):共同生活援助の夜間支援等体制加算の例を参考に、夜勤と宿直の場合を新たに評価する。

 

5.就労系サービス
(1)就労移行支援
・基本報酬が平均5%減額。就労移行支援体制加算を見直し、新たに利用者の就労定着期間に着目した加算を創設する。また、一般就労への移行実績がない事業所の評価の適正化を行う。

就労定着支援体制加算(新設)・就労移行支援事業所から一般就労した場合の定着支援の評価を6か月~1年未満・1年以上2年未満。2年以上3年未満とする。

一般就労移行の移行実績がない事業所(見直し)
・過去2年間の就労移行者数が0の場合 所定単位数の85
・過去3年間の就労定着者数が0の場合 所定単位数の70
・過去4年間の就労定着者数が0の場合 所定単位数の50
移行準備支援体制加算(2)(要件の見直し)
・施設外就労支援 1ユニット3人以上から ⇒ 1ユニット1人からでも算定可能に
(2)就労継続支援A

・基本報酬が平均1.8%減額。短時間利用に係る減算の仕組みを個々の利用者の利用実態を踏まえた形に見直す。

短時間利用者の状況を踏まえた評価の見直し(2710月より施行)

・一時間刻みに所定単位を減額

重度障害者支援体制加算(3)27331日までの経過措置 ⇒ 廃止
施設外就労加算(要件の見直し)
・施設外就労支援 1ユニット3人以上から ⇒ 1ユニット1人からでも算定可能に
(3)就労継続支援B
・基本報酬が平均1.8%減額。 工賃向上に向けた取り組みの更なる評価と目標工賃達成指導員配置加算の算定要件を見直す。

目標工賃達成加算(新たな加算の創設と現行加算の見直し)
 ・目標工賃達成加算(1)(新設) 69単位/日
※前年度の工賃実績が前々年度の工賃実績以上、地域の最低賃金の2分の1以上、
 都道府県等に届出た工賃目標額以上、工賃向上計画の作成のいずれも満たす場合に算定
   目標工賃達成加算(2) 現行加算(1)49単位/日 ⇒ 59単位/日
   目標工賃達成加算(3) 現行加算(2)22単位/日 ⇒ 32単位/日
目標工賃達成指導員配置加算:定員ごとの平均で78単位増額。
※目標工賃達成指導員を常勤換算で1人以上配置し、当該指導員、職業指導員、生活支援員の総数が常勤換算で利用者の数を6で除した数以上であること
施設外就労加算(要件の見直し)

・施設外就労支援 1ユニット3人以上から ⇒ 1ユニット1人からでも算定可能に見直す

6.相談支援・地域相談支援
(1)計画相談支援・障害児相談支援
  手厚い人員体制や関係機関との連携等により質の高い計画相談支援等が提供されている事業所を評価する加算を創設するとともに、モニタリングの頻度を柔軟に設定できるようにする。
特定事業所加算(新設)      300単位/月
初回加算(障害児相談支援に新設) 500単位/月
(2)地域移行支援
初回加算(新設)         500単位/月

7.障害児支援
(1)障害児通所支援・保育所等訪問支援・放課後等デイサービス
基本報酬
   [児童発達支援センターにおいて児童発達支援を行う場合](他の定員区分も同様)
   利用定員30人以下      972単位 ⇒ 976単位
   利用定員31人以上40人以下  913単位 ⇒ 917単位
   利用定員41人以上50人以下  854単位 ⇒ 858単位
   [児童発達支援センター以外において児童発達支援を行う場合]
   利用定員10人以下      622単位 ⇒ 620単位
   利用定員11人以上20人以下  455単位 ⇒ 453単位
   利用定員21人以上      366単位 ⇒ 364単位
   [放課後等デイサービス(1)授業終了後]
   利用定員10人以下      482単位 ⇒ 473単位
   利用定員11人以上20人以下  362単位 ⇒ 355単位
   利用定員21人以上      281単位 ⇒ 276単位
   [重症心身障害児に対し放課後等デイサービスを行う場合(授業終了後)]
   現行6人以上10人以下    675単位 ⇒ 6人 1,112単位
   ・7人:958単位・8人:842単位・ 9人:751単位・10人:679単位

児童指導員等配置加算(新設)※児童発達支援センターを除く児童発達支援
   定員10人以下       12単位/日
   定員11人以上20人以下   8単位/日
   定員21人以上        6単位/日

指導員加配加算(見直し)
   [児童指導員を配置している場合]
   定員10人以下      195単位/日
   定員11人以上20人以下  130単位/日
   定員21人以上       78単位/日
   [指導員を配置している場合]
   定員10人以下      183単位/日
   定員11人以上20人以下  122単位/日
   定員21人以上       73単位/日

家庭連携加算(見直し)
   障害児通所支援を利用した日も算定可能に。但し4回/月→2回/月に見直す。
事業所内相談支援加算(新設) 35単位/回
   障害児通所支援事業所において、障害児とその家族等に相談援助を行った場合(月1回限度)。
関係機関連携加算(新設)
   関係機関連携加算(1) 200単位/回 保育所・学校と連携し個別支援計画作成(年1回)
   関係機関連携加算(2) 200単位/回 就学・就職先の学校・企業等と連絡調整(各1回)
延長支援加算(重心児の場合を手厚く)
送迎加算(重心児の場合を創設)   重心児の場合 片道37単位
訪問支援員特別加算(保育所等訪問支援に新設)  375単位
保育所等訪問支援の算定要件の見直し
   他の障害児通所支援を利用した日も算定可能

特別地域加算(保育所等訪問支援に新設)     
   過疎地や離島・山間地への訪問支援を行った場合 1日につき+15100単位を加算
開所時間減算(見直し)
   開所時間4時間未満の場合、所定単位の30%を減算
   開所時間4時間以上6時間未満の場合、所定単位の15%を減算

(2)障害児入所支援
  基本報酬を見直すとともに、強度行動障害児支援の強化を行う。
基本報酬(例:他の定員区分も同様に変更あり)
  入所定員が31人以上40人以下の場合 619単位 ⇒ 611単位
  入所定員が41人以上50人以下の場合 557単位 ⇒ 550単位
重度障害児支援加算(拡充)
・強度行動障害支援者養成研修を受講した職員を配置し当該対象児童に支援を行った場合強度行動障害児支援加算に各々+11単位/日

 

以上です。

報酬改定にあたっては、日本知的障害者福祉協会として、政策委員会を中心に何度も厚生労働省と協議を重ねました。

今回の報酬改定に協議にあたっては、①介護報酬の減額。②社会福祉法人の在り方・内部留保の問題。③平成26年度障害福祉サービス経営実態調査の結果。収差差率の高いところへの適正化。など過去、比較的右肩あがりだった過去3回の報酬改定と比べると、非常に逆風の中での厚生労働省との協議でした。

介護報酬が平均2.27%減額だった現状と比べると障害福祉サービス費の報酬改定は±0%でしたが、事業ごとの改定率に差があり、その点では、国が今後どこを重点に障害福祉施策を進めるかの方向性も見え隠れしています。

新年度を迎えるにあたり・・・増々、気を確かに持たねばと感じる今日この頃です。

(引用資料:厚生労働省平成27年度障害福祉サービス等報酬概要・日本知的障害者福祉・協会だより)

 

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