スタッフ・ヘルパー研修 ~インクルーシブな社会を目指して~


平成27年128日(水)、湘南あおぞらにて、今年度6回めの、スタッフ・ヘルパー研修を行いました。

登録ヘルパーやグループホームの世話人・支援員、コーディネーターや未就学~高校生までの児童を支援するスタッフ、事務職員等、ぱるの全職員を対象にした研修会です。

今回のテーマは「地域で暮らすということ~インクルーシブな社会を目指して~」です。


RIMG0051.JPG


 講師に、藤沢市手をつなぐ育成会会長 安藤清美さんと、(社福)創 プロップ利用者 冨田祐さんを招いてシンポジウム形式の研修会でした。

RIMG0044.JPG


コーディネーターは小林博ぱる所長、シンポジストに水谷スタッフ(ヘルパー部署)と高橋スタッフ(グループホーム部署)も、サービスを提供する職員という立場で登壇しました。

 

RIMG0047.JPG


 シンポジウムの中で、冨田さんがおっしゃっていた「大丈夫と言ってる人は本当は大丈夫でない」「誰もが心を持っている」という言葉がとても印象的でした。

 一人暮らしをしている冨田さんは、施設や職場で、自分の話しを聞いてもらいたいときに、聞いてもらえないということはとてもつらい、とおっしゃっていました。職員が忙しくてその時に聞けなくても「あとで良いですか?」と言ってもらいたいとのことでした。「あとで」のままにしないよう気を付けたいと思いました。

RIMG0048.JPG


 また、安藤さんからは、自身の子育てのなかで出合った出来事、感じたことや、将来についての思いをお話しいただきました。

 親の立場として、子どもには安心、安全に安定的な生活をしてほしい、と望みがちであるが、冨田さんの話を聞いていると、親の気持ちとは別に本人の気持ちがあり、ヘルパーさんなどの支援者は、親とは違う関係性で本人と関わってくれるので、気付かされることが多い、という話が印象的でした。

 息子さんは偏食傾向があり、お昼ごはんの時、普通の給食やお弁当が食べられないので、お菓子を持っていかざるを得なかったため、大人は他の子どもの反応を気にしていたが、意外にも子どもたちは、一緒に育ってきたためか自然に本人のことを受け入れてくれていて、理解を示してくれたことがうれしかった、というエピソードは、インクルーシヴな社会をめざすための、一つのヒントになるとおもいました。

 


RIMG0054.JPG


◎研修終了後に、受講した方にアンケートを書いてもらいました。


 冨田さんが「野球が好き」「女子アナが好き」「恋するフォーチュンクッキーを聞きながらラジオ体操を踊る!」等、好きなこを話されているとき、生きいきとされていた。人生を豊かに生きるために、生活の中に「好き」が詰まっている事が大切だと感じた。

 サービスをする中で本人の「好き」が広がる余暇を提供していきたい。

「他の利用者さんにトイレ掃除の仕方を教えた時、やりがいを感じた。そのことで職員から、ありがとうと言われたときに、とてもうれしかった」という冨田さんの話から、利用者さんも、人のために何かをする、それができた時喜びを感じるのだと気付かされた。

 職員は、利用者さんのできないことをフォローすることが支援、と思いがちだが、利用者と職員の関係性は「支援する人、される人」という一方通行の関係ではなく、「お互いに助け合うこと」が生きがいになっている、という視点もあることを意識していきたい。

(子ども支援部署スタッフ)

 

安藤様、冨田様、貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

 

サービスセンターぱる

研修担当:水谷、高橋

ページトップへ
最新のおしらせ

過去のお知らせ