社会福祉法人　藤沢育成会

　２０１６年５月７日（土）、藤沢育成会全職員を対象とした「法人全体研修２０１６」を藤沢商工会館ミナパークにて開催致しました。当日は、多目的ホールに準備した席がほぼ満席になる状況で、２５０名の法人職員が参加しました。

　 障害者総合支援法が成立し、国ではすでに三年後の見直しに向けて検討が始まっています。また介護保険制度改正においては、「地域包括ケアシステム」が示され、藤沢市では、高齢、障がい、児童、生活困窮者など支援を必要とするあらゆる人を地域で包括的に支えるしくみづくりが検討されています。国においても藤沢市と同様の見直しがされています。そこで、こうした法制度の流れを理解した上で、藤沢育成会として地域の中でどのような取り組みが必要なのか、現場での活動や支援にどう反映することができるのかについて考え、実践につなげていくことを目的に研修を開催しました。あわせて、昨年度の法人全体研修で共有した「藤沢育成会の原点」を踏まえ、今年度は、『藤沢で生きる』を全体テーマとして掲げています。

　「法人全体研修会２０１５」終了後のアンケート調査結果では、「市民として生きる」ことを支えていきたいという藤沢育成会の原点へ多くの共感がよせられました。

　そこで、研修後半では、パネルディスカッションという形で、これまで地域の中で取り組んできたことを発表し、「地域の中で生きることを支える」ための支援や事業のあり方について考える場を設けています。法人内にある８事業所より代表者が登壇して、それぞれの事業所が地域との関わりで大切にしていること、実践を通して得られた気づきについて語っていただきました。代表者からは、買い物や余暇活動など日常生活の場面で地域とのつながりが生まれた事例やアート、ボランティア活動など、おひとりおひとりの力が地域で活かされている事例が報告されています。また、就労の場や地域で起こった「ずれ」を通して、障がいをお持ちの方を理解していただけるようなはたらきかけを行ったり、様々な困りごとや不安に丁寧に耳を傾けながら、ライフステージやご希望に応じたサポートを実践している事業所もありました。

　各事業所の想いや持ち味、積み重ねてきたものが、地域の中で腺となり、面となって、藤沢育成会も地域を支える担い手として成長していきたい！　会場では、そんな熱気を感じました。

　今年度の法人全体研修は、例年と異なり、開催時間を変えて午後からの開催となりました。パネルディスカッションでの時間が少し足りないという声もありましたが、研修後のアンケート結果は、「満足」「ほぼ満足」の数値があわせて８０パーセントを超えています。

　研修会場の熱気が、それぞれの現場に持ち帰られ、視点の広がりや日々の支援につながることを願っています。石川理事長は、「『相談』とは相談支援事業所の現場だけでなく、日常での関わりの中にもある」と話されていました。利用者の想いや発信に "応える"支援を法人職員一人一人が実践していきたいと思います。（藤沢育成会課長会）